life
life of "love the life"

仕事してるんです : simpatica・金額調整

引き続き仕事三昧の日々。

24、25、26日とオフィスにこもりきりで作業。27日の16時過ぎにたまプラーザのカフェで『simpatica』クライアントの池田さんと待ち合わせ。ドリンクを注文し、4人掛けのテーブルに資料を拡げて打ち合せ開始。ガラス越しに通りからよく目につく場所なので、営業妨害になってるんじゃないかとちょっと心配になったり。

17時過ぎにホシザキの川田さんが合流。厨房機器についての打ち合せ。テーブルの上は完全に仕事場の様相に。川田さんは自社商品のことも他社製品のことも実に良く把握した人で、それぞれのメリット・デメリットを包み隠さず的確に教えてくれる。おかげでとても内容の濃い、有意義な打ち合せになった。いいものが出来そうな予感がますます強まる。

19時過ぎに場所を変えて食事。池田さんに連れられてたまプラーザ駅南口の住宅街の中にある『Troubadour』と言うお店へ。リンク先の写真を見るとなんだかハリボテっぽいが、実際に行ってみるとこれがなかなか良く出来ている。落ち着いた雰囲気のケイジャン&クレオール系アメリカンダイナー。客層が大人っぽくて居心地がいい。この場所でもう10年くらい営業しているらしい。ステーキ、ハンバーガーなどメニューは驚くほど豊富で旨い。感激して「こんなお店がたくさんあるんならアメリカにしばらく行きたいなあ」、と池田さんに言うと、「そんなことは無いのでやめた方がいいです」と言われた。
このお店で何より素晴らしいのはスタッフの方々のカジュアルかつ丁寧な応対。先日『茶の葉』に続いてたまプラーザの名店リスト入り決定。また行かねば。

食事の後、その場でコストダウンの方法などについての打ち合せ。23時過ぎに話しがまとまって、「これで行きましょう」、となる。工事に入る前の最大の山場はこれで乗り越えた。引き続きガンガン細かい図面を描いてゆかなくては。

で、帰ってまた仕事。

2004年04月28日 09:18 | trackbacks (0) | comments (0)

都市とデザインと : 野井成正さんと高取邦和さん・その2

前のエントリーの続き。4/21。朝11時半に半蔵門・ダイヤモンドホテルのロビーで高取邦和さん、野井成正さんと待ち合わせ。すぐ近くにある『三城』へ。

『三城』(さんじろ、と読む)という蕎麦屋は倉俣史朗氏が生前に最も愛したお店のひとつで、高取さんにとっても20年来のつきあい。と言っても高取さんや倉俣さんがデザインされたわけではないんだけど、ただの蕎麦屋ではないことだけは行かなくたって分かる。
入り口の作りは思いのほか普通、と一瞬思ったが、店先には品書きは無いし、青い暖簾に白く染め抜かれているのは店名だけ。これじゃあ蕎麦屋なのかどうかさえ分からない。自動的に一見さんお断り。そして入ってみて息を呑んだ。思わず顔を見合わせる勝野とヤギ。ヤバい、恐ろしくカッコいい。

4人掛けのテーブルが4つと大テーブルがひとつのこぢんまりとした店内。そこを和服姿の年配の女性がたったひとりで機敏に切り盛りしている。厨房は奥に隠れて一切見えない。
太い木材で組み上げた柱と梁。丁寧な左官で仕上げられた壁。店内の照明はかなり控えめ。フロア中央の大テーブル上に吊られた大きな立方形のペンダントライトと、瓶に生けられた新緑の枝木が目を引く。客席スツールは丸みを帯びたモダンなデザインで、座面は年月を経てひび割れた革張り。品書きは店内にも一切無い。
まるで大名の城の奥にいきなり通されたような錯覚に陥った。思わず背筋を伸ばして深呼吸したくなるような、力強く、上質で、研ぎすまされた空間だ。

大テーブルの角に4人で腰を据えると、すぐに日本酒の入った片口と粕漬けと山なめこの小鉢が出て来た。この店では注文は取らない。出てくるものは最初から決まっているのだ。
山なめこの上には丁寧に水気を取った大根と少量の醤油。日本酒は爽やかな甘みを感じさせるもののスッキリとあとをひかない味。どちらも美味い。実は勝野はアルコールが全くダメ。ヤギもあまり強い方ではない。しかし高取さんと野井さんに注がれて飲まないわけには行かないし、第一美味いものには目が無いので調子に乗って飲む。
4人で3合ほど飲んだところで蕎麦を出してもらう。これが太短い見た目なんだけど、意外にもコシが強い。心地よい弾力を楽しみつつ、ぺろりと2枚ずついただく。続いて野沢菜の漬け物と蕎麦湯が出て来る。蕎麦湯もつゆもたっぷりあって、ゆったりと余韻に浸りつつ、インテリアデザインを取り巻く現状について静かに語り合う。
漬け物が片付くと、最後に大きな豆の甘煮が登場。デザート、と言ったところか。コース料理を味わったような満足感。これで一人4500円。このボリューム、このクオリティにしてこの値段は驚くほど安い。
『三城』の営業時間は午前11時30分から15時までの3時間半。土日祝休。平日の昼間から酒を飲める人だけどうぞ。

そんなわけで、空きっ腹に日本酒ですっかり具合の悪くなった勝野。しかしここでくたばるわけには行きません。地下鉄に乗って、高取さんと表参道の駅で別れて、野井さんと3人でギャラリー間へ。『承孝相と張永和展』を見る。作品には興味深いものが多いんだけど、プレゼンテーションが弱い。庭でひなたぼっこしつつ休憩して、同じビルの1FとB1FにあるCERAのショールームへ。自宅の洗面台を物色する野井さん。さらにその近くにある乃木神社を散策したりしているうちに勝野復活。これだけ早く復活することが出来るのはやはり飲んだ酒が上等だったおかげだろう。

それから再び地下鉄に乗って勝どきへ。向かったのは『おまけや』。高取さんがデザインを手がけた喫茶+駄菓子店。裏には昔ながらの長屋が立ち並び、表はトラックがはげしく往来する清澄通り、と言う不思議な立地条件はまるで東京の“スキ間”だ。引戸を開けて店内に入ると、そこはシナ合板と南洋木材がコントラストを成す独特の空間。手前の棚やカウンターには駄菓子がずらりと並び、奥のコンロからは珈琲の香り。珈琲や紅茶にせよ、甘味にせよ、このお店では何を注文してもハズレは無いが、私たちが特に気に入っているのは深いりブレンドとあんずてんの組み合わせ。美味しくいただいていると、時々近所の子供が「ガチャガチャこわれたー」とか言いながらやって来る。大人の居場所と子供の居場所がセットになったこのお店が私たちは大好きだ。

おまけや/東京都中央区勝どき3−7−4/03-3531-3912
11:30-18:00頃(土 11:30-14:00頃)/日祝休(土不定休)

野井さんから上本町のカッコいい駄菓子屋さんの話しをお聞きしたリしつつ、長閑に1時間ほど過ごした後、タクシーで有楽町の駅へ。みどりの窓口で野井さんとお別れ。

前日の『松下』で、野井さんがお手洗いに行かれている間に、高取さんは私たちに「専門誌でいろんな店を見ても、悲しくなるような酷いインテリアばかりが並んでることが多いけど、野井さんのデザインは僕は本当に好きなんだ」と、こっそり教えてくれた。そのことはここだけの秘密にしておこう。

一方、野井さんはご紹介するまで高取さんのことをぜんぜん知らなかったんだそうだ。あいたた。

2004年04月24日 18:37 | trackbacks (0) | comments (0)

都市とデザインと : 野井成正さんと高取邦和さん・その1

4/20。15時頃、オフィスに野井成正さんが到着。
先ずはrin君を紹介してnoi-shigemasa.comトップページのデザインについて説明してもらう。野井さんから与えられた『驚き・簡単・質素』というキーワードをもとに、rin君らしいアイデアが盛り込まれたものになりそうで一安心。完成が楽しみだ。

2時間ほど打ち合せして、野井さんは一旦ホテルにチェックインするため渋谷へ。18時過ぎにハチ公前で待ち合わせして、恵比寿に移動。先ずは『立呑』で串ホルモンと野菜焼きで腹ごしらえ。それから『松下』へ。要するに高取邦和さんの作品をはしご、と言うわけ。そして1時間ほど飲んだところで、藁科さんから「いま野井さんがいらっしゃってますよ」と言う話しを聞きつけた高取さんが登場。ついに初の野井・高取ミーティングが実現した。
東西の心の師匠に挟まれて、一瞬何を話せば良いやら???と言う感じの勝野だったんだけど、高取さんと野井さんは同い年ということもあって、デザインに関係あることも無いことも、古いことも新しいことも話題に含みつつ、至って和やかな雰囲気で2時間ほど談笑。一番盛り上がったのが独特な営業スタイルの蕎麦屋についての話題。蕎麦屋というのはあらゆる意味でシンプルな飲食業態なだけに、西にも東にも実に不思議なお店がいくつとなく存在するようだ。そこで高取さんからとっておきのお店として挙げられたのが『三城』。倉俣史朗氏が最も惚れ込んでいた蕎麦屋のひとつ。高取さんも20年近く利用されているとのことで、「もし明日お時間があればご一緒しませんか?」とおっしゃっていただいた。

高取さんの案内で、野井さんと行く、倉俣氏の愛した蕎麦屋。なんだか大変なことになって来たぞ。

と言うわけで、次のエントリーにつづく。

2004年04月24日 10:58 | trackbacks (0) | comments (0)

仕事してるんです : 三筋亭・座布団など

040418_misujitei.jpg

4/18。予定の14時を40分ほど過ぎて三筋亭(居酒屋とかではなくタロヲ君と麻沙美さんの家のこと)に到着。寝過ごしました。スミマセン。家具の補修について相談した後、座布団の生地サンプル(上の写真)を見せてどれで発注するかを決めてもらう。

続いて家具&雑貨店めぐりに出発。まずは青山に移動して、白山ショップで食器を物色。詳しいスタッフの方に商品解説していただいたり、ぜんぜん関係の無い志田の印判について教わったりしつつ長居。青山の、しかもフロムファーストでこうしたお店を維持して行くのは大変だろうけど、これからもこうしたゆとりを持って器に接することの出来る場所であって欲しいと思う。湯のみを一揃い、などいろいろ購入。
それから自由が丘に移動。先ずはタクシーでTIME&STYLEへ。ソファとか食器とかmutechの電話とかを一通り見てもらう。で、駅方面に戻ってWASALABYへ。小泉誠氏がインテリアをデザインした和食器店。黒田泰蔵氏の作品や山桜を削り出したテーブルウェアをたくさん見る。で、そのすぐそばにあるCIBONEへ。オリジナルのソファ(これが実に安くてモノがいい)をじっくり検討。CIBONEにしては珍しく対応の素晴らしいスタッフの方が居たおかげで助かった。さらにJ.に移動して、この辺が手頃なラインですよ、と言うのを見てもらう。それから『とんき』でサクっと晩ご飯を食べて、タクシーで九品仏のD&DEPARTMENTへ。安いソファだとこんな感じですよ、と言うのを体感してもらいつつお茶したり雑貨を見て盛り上がったり(相変わらずここの品揃えは面白い)して23時過ぎに全行程終了。

で、帰って仕事。

2004年04月20日 11:26 | trackbacks (0) | comments (0)

食べたり飲んだり : 牛丼一筋じゃなかったのか

牛丼、復活の道険し 味の再現、難しく−−吉野家
東京都中央区の築地市場内にある吉野家築地店。平日の正午過ぎには店内の15席が埋まり、順番待ちの客が店外に列を作る。お目当ては国産牛肉を使った「牛丼」。並盛500円と割高だが、客は満足そうに牛丼をかき込む。
現在、牛丼が食べられる吉野家は創業店の同店や競馬場など全国で10店だけ。残る975店では、2月11日から牛丼は消えたまま。BSE(牛海綿状脳症)で昨年12月に米国産牛肉の禁輸措置が取られてから、吉野家ディー・アンド・シーは何度となく牛丼販売の継続策を検討した。しかし、結論は「無理」だった。
吉野家の牛丼は、原料の99%が米国産牛肉の「ショートプレート」と呼ばれるあばら部分のバラ肉。1頭から10キログラムしか取れず、吉野家の年間3万トンの需要を満たすには300万頭もの牛が必要だからだ。代替肉の最有力候補は年間800万頭を出荷する豪州だが、えさのほとんどは牧草で、「穀物がえさの米国産と違い、においや味が牛丼には向かない」(吉野家)という。
国産牛肉を使って食数限定で再開する方法もあるが、吉野家は「うちの味は1日500食分の食材を煮込まないと出ない」と否定的だ。肉のうまみやたまねぎの甘みなどがタレに溶け込まないと味が落ちる。地域限定の再開も、店舗の3分の1を占めるフランチャイズ経営者から「不公平だ」との声が上がる可能性があり踏み切れない。
安部修仁社長は「牛丼に負けない商品をひたすら探す」と話している。3月から“本命”の代替メニューとして、豚丼を発売したが、看板商品を欠いた吉野家の業績は、05年2月期には経常利益が前期の3分の1に減る見通しだ。【小林理】(Mainichi INTERACTIVE)

要するに吉野家の味を再現するには豪州産や国産の牛肉では無理で、米国産牛肉がどうしても必要とのこと。吉野家の社長さんは『牛丼に負けない商品をひたすら探す』とおっしゃっている。

いろいろ大変なのはよく分かるんだけど、ちょっと悲しい発言だなあ。結局牛丼という看板メニューを捨ててしまうのか。つまり吉野家は“牛丼一筋”じゃなくて“米国産牛肉一筋”だったと言うことだ。「肉が変われば味も変わるけど吉野家の名に恥じない美味い牛丼を必ず復活させるから待っててくれよ!」と言って欲しかった。

看板に偽りのある商売なんてあっと言う間に消費者から見限られるだろう。今度こそダメなのか吉野家。

営業の変更に関するお知らせ(吉野家・03/12/30)
うわっ、吉野家が吉野家じゃなくなっちゃう!
 (中村謙太郎の「フィィィル!」・03/12/30)

2004年04月19日 16:44 | trackbacks (0) | comments (0)

仕事してるんです : たまプラーザ飲食店・塗装サンプル

4/16。早朝から快調に仕事、という珍しい生活パターン。15時に施工業者さんが来て、たまプラーザの飲食店プロジェクトの打ち合せ。今回のデザインはディテールやマテリアルなどいろんな面で新しいチャレンジが多く、施工のプロと知恵を出し合いながら進めることが重要。
シルバーの塗装サンプルを3種類いただく。施工性の高い水性塗料でマットな光沢感を出すのはけっこう難しいんだけど、かなりいい感じに仕上がりそうだ。

040416_simpatica.jpg

そんなこんなで、打てば響くようなやり取りの中でプランがみるみるブラッシュアップされて、サクっと2時間で打ち合わせ終了。

2004年04月17日 08:26 | trackbacks (0) | comments (0)

仕事してるんです : 三筋亭ほぼ完成

4/1。18時頃に三筋亭現場へ。ちょうど工具類の片付けがほぼ終わって全貌がスッキリと現れたところ。キッチン垂壁の下に取り付けたグラスラックの納まりがちょっと気になった(図面通りなんだけど)ので、ちょっとズラしてもらう。スミマセン。若干の塗装補修とクリ−ニングもお願いして19時過ぎに木ごころさんは撤収。ご苦労様でした!次(早速来月にあるんだなこれが)もどうぞよろしくです。

040401_hosokawa.jpg

それからタロヲ君にお茶をいただいたりオーディオの仮セッティングをしたりして、20時頃にひとまず作業終了。あとはテーブルとか座布団を用意しなくては。そんなわけで、完成形となるのは今月半ばくらいかな?

日比谷線で移動。地下鉄のロゴが一斉に東京メトロのものに入れ替わってたけど、改めて街の中で見るとエラくへなちょこだなあ。ファンシー化する東京の風景。
六本木の駅でタロヲ君と分かれて私たちは恵比寿へ。『九十九ラーメン』で腹ごしらえをして、タリーズで口直しをしてからCONFORT編集部へ。藁科さんと『伝説のインテリアデザイン』のページ構成などについての打ち合せ。勝野スケッチ用の図面をいただいて、雨の中24時過ぎに帰宅。で、仕事。

2004年04月02日 03:42 | trackbacks (0) | comments (0)

仕事してるんです : 細川邸改め三筋亭

31日は17時頃に細川邸(今後は『三筋亭』と呼ぶことにする)の現場へ。ホントはこの日で工事は終わるはずだったんだけど、現場はまだまだ大変な状態。先日の変更が響いて工期は明日一杯まで延長。
キッチン周りの家具造作や天井吊りの収納などの取付がほぼ終了した状態を見ると、白いクロス貼りの室内に茶色い帯がとぐろを巻いているような印象。小さな空間にしてはずいぶんとダイナミックな効果が生まれているのが興味深い。細部の納まりも上々で、全体的になかなか質感の高い空間に仕上がりそうだ。

040331_hosokawa.jpg

しかしここのところ戸建て住宅の全面リノベーションや建築物件なども手がけているせいか、部分改装では手がつけられない既存箇所がどうも気になってしまう。「建具の位置や仕様を変えたかったな」とか「キッチンの中も新しくしたかったな」とか「床も貼り替えたかったな」とか。空間の全てが整合した時だけにやって来るあのシビれるような心地よい感覚はここには無い。その代わり、こうした未完成な作品では、デザインの力(ちから)の在り処がよりクリアに暴かれる。それはそれで面白い。
ここは修行の場だ。デザインする側にとっても、生活する側にとっても。

ともあれ、ラワン材をシンプルに用いたローコストリノベーション物件としては、この作品が私たちの気持ちの上でのひとつの区切りになりそうだ。次はもっとスゴいのやろう(>三筋亭のご両人)。

2004年04月01日 03:15 | trackbacks (0) | comments (0)
back|mail
copyright