life
life of "love the life"

仕事してるんです : 夢組・新松戸プロジェクト

10/22。新プロジェクトの打診をいただいた廣瀬さんにお会いするため午後過ぎに北松戸へ。駅に着いて西口のデッキを降りたところで、クルマで迎えに来て下さった廣瀬さんと初のご対面。早速お店へ。

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北松戸のプリン屋さん『夢組』はスーパーのマルエツのそばの低層マンション1Fにある。小さな冷蔵ショーケースを路面にひとつ置いて、廣瀬さんと奥さんの二人だけて経営する簡素で可愛らしい店だ。白いテントの看板にはアルファベットで“YUMEGUMI”とだけ書かれている。

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商品は7種類のプリンのみ。通販は行わず対面販売のみにこだわる。何から何まで実に潔い。オープンからおよそ一年の間そこそこ好調に販売を伸ばして来たが、松戸市内でのさらなる拡がりを図り2駅先の新松戸に新店を構えることが決まった。

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一通りのリサーチが終わり、廣瀬さんのクルマで新松戸へ。車中で看板商品の『夢組ロイヤル』をいただく。なんという濃厚さと滑らかさ。プリンに求められるものを全て踏襲しながら、プリンの概念を逸脱する新鮮な味覚に驚いた。
新店の場所は駅前ロータリーすぐそばの川沿いにあるビジネスホテル1F。以前はATMだったという区画はその外装を残してリフォームされた状態。その面積、わずか10平米(3坪)。ビルエントランス脇を入ったところはインターネット&コミックカフェ。

近隣には流通経済大学のキャンパスとダイエーの大型店があり、高層マンションが建築ラッシュの様相を呈している。往来の年齢層は若く、そのボリュームたるや北松戸とは比べようの無いほど多い(当たり前か)。こりゃひょっとするとブレイクするな。むしろ生産が追いつくかどうかが心配だ。

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現場調査後、廣瀬さんにデザイン契約についてご説明したところ、その場で初回入金日を確約していただいた。これで事実上プロジェクトはキックオフされたも同然。オープンまで一緒に頑張りましょう。

『夢組』新松戸は北松戸同様カウンターのみの対面販売店となる。面積は小さいし、プランは簡単。しかし予算条件は極めて厳しい。love the life史上最小にして最低予算の店舗。そしてオープン予定日は12/5(!)。おそらく一発勝負のデザインが求められることになるだろう。はてさて、どうなることやら。乞うご期待。

2005年10月30日 22:35 | trackbacks (0) | comments (0)

仕事してるんです : 2Fブリッジ

10/21。図面作成が遅れて現場打ち合わせを夕方にズラしてもらった。

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2Fレベルで庭を横切るブリッジの床スラブができた。

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夕暮れの現場はまるで舞台裏のようだ。

2005年10月29日 01:55 | trackbacks (0) | comments (1)

都市とデザインと : 虎ノ門琴平タワー

10/20。神谷町で打ち合わせ。桜田通りを虎ノ門へ向かう途中に不思議な高層オフィスビルを発見した。鳥居?!

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ビル自体の外観は一見おとなしい。が、その実極めて端正なデザインが施されている。各部材の目地という目地が見事にぴったり合わせられているのを見て、一瞬「もしや谷口作品では」と思ったほど。
で、地上階に設けられた裏通りへと抜ける大きなオープンスペースへと目をやると、鳥居だけではなく立派な洗心や灯籠までしつらえられている。ビルの裏側へ行ってみると、そこにあったのはなんと讃岐・金刀比羅宮の分社だった。銘盤によると1660年に勧請されたと言う由緒ある江戸の名所。

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下の写真右がビルの足下にある洗心。写真左が裏通り側の鳥居。ちらっとしか写っていないが、現在の拝殿(1951年建立)は伊東忠太(築地本願寺旧阪急梅田駅コンコースなどをデザインした建築家・建築史家)が設計監修を担当したそうだ。また、百度石(1864年に奉納されたもの)が残されているのは今時の神社としてはかなり珍しい。

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下の写真はビルの1Fエントランスフロアに入ってみたところ。インテリアも抜かり無しの美しさ。ビル名は『虎ノ門琴平タワー』。竣工は2004年11月。設計は日建設計とのこと。国内で高層ビルのデザインに感心したのはこれが初めてかもしれない。

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現代建築+スピリチュアルスポット。いろんな意味で面白い空間だ。一見の価値大有り。

虎ノ門琴平タワー
日建設計

2005年10月28日 04:58 | trackbacks (0) | comments (11)

都市とデザインと : 夜の浅草寺

10/16。たまたま浅草寺の脇を通りかかった。まだライトアップされているようだったので散歩がてら通り抜けてみる。22:00過ぎ。

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本堂側から五重塔と宝蔵門を見たところ。

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仲見世通りから宝蔵門を見たところ。

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夜の仲見世通り。

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通りから雷門を見たところ。

鉄筋コンクリートのお寺もこうして見ると悪くない。

浅草神社と浅草寺の説明(浅草の歴史と観光)

2005年10月24日 17:37 | trackbacks (0) | comments (0)

名言コレクション : チャールズ・イームズの言葉

仕事が十分に優れていればアートになる可能性がある。だが、アートは製品ではない。アートはクオリティだ。その点がときに見失われがちだがね。どんなものにもクオリティは存在しうる。(チャールズ・イームズ

イームズ・デザイン展コンセプトブック
(編集・制作・発行:アプトインターナショナル
「チャールズ・イームズとの会話─1977」より。
(聞き手・文:オーウェン・ギンガリッチ/訳:岩本正恵)

2005年10月19日 11:26 | trackbacks (0) | comments (0)

食べたり飲んだり : 六本木・さかなのさけ

10/15。代官山、西麻布での打ち合わせ後、六本木で乃村工藝・須賀さんと待ち合わせ。『さかなのさけ』へ。

この店、もとは大阪は船場にあった人気店。その頃に私たちも何度か伺ったことがある。出汁の味が効いた奥様の無国籍居酒屋料理。そしてマスター・田中秀嗣氏のセレクトによる珠玉の日本酒たち。その見事過ぎる競演にシビれた喰道楽者は数知れず。まさに伝説の店だ。
六本木に移転オープンしたのは昨年11月。大阪時代を含めてかれこれ15年ほどのおつきあいになる須賀さんとお会いするのを機に、遅ればせながら足を運んでみることにした。そう言えば船場の『さかなのさけ』に最初連れてってくれたのも須賀さんだったなあ。

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雨と手ブレのせいで程良く酔っぱらった感じの写真になってしまったが、上の写真が『さかなのさけ』の店構え。場所は六本木交差点から高速の右側を赤坂方面へ進み、4つめの角を曲がった細道沿いにある雑居ビル1F。六本木一帯の開発から取り残された激シブなエリアにあたる。格子から漏れる暖かい光に誘われるがまま店内へ。カウンターの中には船場時代と変わらぬ真剣な表情で料理に打ち込む奥様と、これまた変わらぬユルいムードで接客するマスターの姿があった。
カウンター上の吊り戸棚からいくつもぶらさがったちいさなレフ球のペンダントライトはなんとなく市場の活気を彷彿させる。それらの造作は店内最奥のガラス面を抜けて屋外へと連なり、客の視線はそこに置かれた鉢植えへと自然に向かう。さらに向こうには奥の建物か道路の擁壁と思しきコンクリート面があり、鉢植えとともにライトアップされている。屋外をそのまま床の間化してしまう発想がユニーク。また、カウンターは店先から奥に向かって少しずつ細くなっていて、店内奥に2人掛けのハイテーブルを置けるスペースを作り出す。贅沢なものはどこにも無いが、全てに渡って気配りの行き届いたデザインに感心した。空間を手がけたのはTAU設計工房とのこと。

肝心の料理はと言うと、これがもう素晴らしいの一言。全部が全部船場時代と同じ、と言う訳ではないものの、クオリティの高さは全く変わらない。船場には無かったエビスの生にはじまり、関あじとあおりいかの造り、砂肝味噌煮込み、えび豆腐辛味炒め、豚角煮、野菜サラダベトナム風、などなど一気にいただく。どれもこれも関西人なら感涙必至の味だ。さらに日本酒をグラスで数種類。余計な升など使わず試飲形式で少しずつ何種類も飲ませてもらえるのが嬉しい。締めはそうめん中華風と赤だし。デザートにカラメルアイスクリームまでいただいてもう大満足。
他の客が引けた後までゆっくり過ごさせていただいてからお勘定を頼むと、代金まで船場時代と変わらないことに驚いた。東京での生活が長くなった私たちには相対的に以前より安くなったようにさえ感じられる。これは実に有り難い。「東京は家賃は高いけど、何でも受け入れてくれるから住みやすいしオモロいですよ」とのマスターの言葉が印象に残る。なんだか今後は船場時代以上にお世話になりそうな気がするな。

さかなのさけ/106-0032東京都港区六本木3-8-3
03-3408-6383/17:30-24:00/日・祝休

2005年10月19日 01:54 | trackbacks (0) | comments (1)

仕事してるんです : 外構型枠工事・その2

10/12。外構の型枠工事がさらに進行中。

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B1Fレベルの光庭、外部階段、2Fレベルのテラスやブリッジなど立体的な“庭”を構成する要素が徐々に揃って、現場は俄然ダイナミックな様相を呈しつつある。

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一方、B1Fでは基礎工事後に急遽追加が決まったトイレのための汚水タンクの設置工事が進行中。下の写真左が10/11の状況。削岩機の音が激しく響く中、タンクの横腹が現場用照明に照らされていた。下の写真右がこの日(10/12)の様子。まるで巨大な爆弾が埋まってるみたいだ。

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2005年10月13日 17:40 | trackbacks (0) | comments (0)

食べたり飲んだり : アキバで大阪の味

10/5。小泉産業での打ち合わせの後、9/16にオープンした『ヨドバシAkiba』に行ってみた。目当ては家電とかパソコンではなく“大阪の味”だ。

まずは8Fレストラン街にある『鶴橋風月』へ。関西だと主要なショッピングモールに行けば必ずあると言ってもいいくらいにお馴染みのお好み焼き店だが、関東にはこれまでお台場、木場、横浜港北、千葉船橋の4店舗(+大和市と佐野市のFC店)しか無かった。これが都心への初出店と言うことになる。
店のつくりについては書くまでもないだろう。簡素な内装に鉄板付きのテーブルがぎっしり詰め込まれた空間は紛うこと無き『風月』スタイル。ヘンにデザインされてるよりかえって期待が高まると言うものだ。関西弁の店員さんにとんぺい焼きと豚玉モダン焼き、牛すじネギ焼きを注文。

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3人の店員さんがタイミングをしっかり見計らって登場。多少具や油が飛び散ろうとおかまい無しの勢いで手際良く美しいお好み焼きを焼き上げる。途中、鰹節とモダン焼きのそばを添える担当の人の手元がちょっとおぼつかない感じだったのだが、すかさずベテランがフォロー。フロアに20枚以上はあると思われる鉄板は彼らが完全に掌握している。

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肝心の味についても特筆するべきことは何も無い。まさに期待通り。安心感満点な正しい大阪のコテコテお好み焼きだ。これ以上素晴らしいことがあるだろうか。ビバ炭水化物!

鶴橋風月 ヨドバシAkiba店
東京都千代田区神田花岡町1-1ヨドバシAkiba8F/03-3526-3614

さて、『ヨドバシAkiba』のオープンを機に都心進出を果たした大阪の味がもうひとつ。それがなんと千日前に本店を構えるあの『丸福珈琲店』(1934年創業)。関西以外では鳥取に一店舗があるのみで、これが関東初出店。どこのディベロッパーかは知らないけど、実にシブいところを持って来たものだ、と驚いたが、4F家電売場の片隅にある店舗を訪れてさらに驚いた。思わずこりゃスタバかなんかですか?と尋ねたくなるような外観なのだ。

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インテリアについてもおよそ大阪と同じ『丸福珈琲店』とは思えないが、それもそのはず。どうもこれは『CAFE丸福珈琲店』という新形態の店舗のようだ(大阪だと八尾西武にあるらしい)。
ミラーの使い方や切り文字を含むグラフィックの使い方など、ちょっと前に流行った関西系インテリアデザイナーの安っぽいコピーみたいでかなりイタいものがある。おそらくオリジナルと思しきチェアやテーブル、空調や照明の納まりなどを見るとお金だけはかなりかかってそうなのがさらにイタい。さらに一番イタいのはせっかくオシャレに作ったキッチン周りの計画がいかにも甘々で、資材やダスターの雑然した様子がどこからも丸見えなこと。『鶴橋風月』なら許せるが、中途半端にオシャレにしてしまったからさあ大変。

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やはり関西弁の店員さんに代金を先払い。スタバ形式でブレンドとアイスコーヒー、コーヒーゼリーをトレイに受け取って、明らかに詰め込み過ぎの座席をよけながら奥のテーブルへ。おそるおそる口へと運んだコーヒー(上の写真左)は、意外や懐かしい味がした。苦みがちょっと勝ち過ぎでは、という気もするが、それなりに旨い。おお、これは確かに『丸福珈琲店』。甘味料入りと甘味料無しを選べるアイスコーヒーも、素っ気ない盛りつけのコーヒーゼリー(上の写真右)もまさに『丸福珈琲店』。それだけに店のつくりに対する違和感が余計引き立ってしまう。
一体『丸福珈琲店』は何を目指し、どこへ行こうとしているのか。スタバ?んなアホな。

CAFE丸福珈琲店 ヨドバシAkiba店
東京都千代田区神田花岡町1-1ヨドバシAkiba4F/03-3526-3614

さて、そんな『ヨドバシAkiba』なわけだが、ここはなかなか使える場所だ。何より助かるのはトイレが広くてきれいなことと、夜10時まで開いていること。広大な売場には無いものはほとんど無いんじゃないか、と言うくらいの充実した品揃え。オープン時の混雑も平日は落ち着いて、広い通路を巡りつつゆったりと買い物が出来る(8Fのレストラン街だけは時間によってかなり混むので注意)。普通のヒトが普通に快適に利用できる大型店がアキバに出来たことは喜ばしい。ただし、新星堂みたいな品揃えのタワーレコードと、書泉みたいな品揃えの有隣堂は全くの期待外れだった。

数年前、大阪梅田に進出した巨大ヨドバシも衝撃的だったが、アキバもなかなかのもの。もうちょっと頑張れば、低迷する百貨店業界を尻目にデパートの新形態を示すことだってできるかもしれないな。

ヨドバシAkiba

2005年10月10日 03:02 | trackbacks (0) | comments (0)

都市とデザインと : 小泉誠 KuRaSiGoTo など

10/4。打ち合わせ帰りに展覧会を4つ見た。

・佐藤晃一,黒田泰蔵,内田繁,他「現代茶の湯の道具展」 ギャラリー ル・ベイン
・エットーレ・ソットサス「nuovi materiali antichi」 ギャラリー MITATE
・小泉誠「KuRaSiGoTo」 ギャラリー間
・BRAUN展 AXIS GALLERY

・現代茶の湯の道具展
この日はちょうど初日。西麻布ル・ベインの中庭に据えられた内田繁氏デザインの茶室とその周りでは茶会の準備が行われていた。
参加作家が多いため、ギャラリーでの展示はそれぞれ小規模なもの。しかし作品はどれも独創的で素晴らしい。特に金工家・金子透氏とガラス作家・辻和美氏による花器や食器は印象深かった。
私たちは茶の湯には全く馴染みが無いんだけど、茶の湯の持つトータルコーディネートとしてのコンセプトと手法に注目すれば、おそらくそこにはすぐさまデザインへの応用の効くさまざまな示唆が見いだせるのだろうと思う。若いうちにやっとけば良かったな。

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・エットーレ・ソットサス nuovi materiali antichi
上の展覧会場の向かいにあるショップ『MITATE』でなんともこぢんまりと行われている展示。しかしウィンドウに沿ってずらりと並べられたちいさな木製の箱家具やガラスと金属の花器の放つオブジェとしての存在感は凄まじい。これらは全てソットサス氏のデザインと工芸的手法によって制作されている。まさにポストモダンの極み。時代は変わろうと、デザインはこうした豊かな造形と装飾によって表現される迫力を決して失ってはならない。と自己反省。

・小泉誠 KuRaSiGoTo
これだけ隅々までしっかりと手間のかけられた展覧会をギャラリー間で見たのは何年ぶりか。先ずはライティングの絞り込まれた会場中央を貫くJパネル製のトンネルに圧倒される。これは国立市にある小泉誠氏のショップ兼ギャラリー『こいずみ道具店』を再現したもの。会場はトンネルによって間仕切られ、またトンネル内も展示スペースとすることによって実に巧みに構成されている。家具を中心とするプロダクト作品の数々はまるで以前からそこにしつらえられていたかのような佇まい。
トンネルはガラス面を挟んで屋外へと伸び、アウトドアテーブル&スツールと相まって、中庭を小泉デザインの空間へと変貌させている。

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上階の展示室はガラス面が塞がれ、外光がシャットアウトされた状態。ドアを開け、細いアプローチを抜けて大テーブルの置かれた展示スペースへ。間仕切りは発砲スチロールで出来ていて、ところどころMDF製の什器がきれいにはめ込まれている。
大テーブルの中央には20数冊からなる『今までの仕事ブック』が収納されている。これはおそらくひとつひとつ手作業で丁寧に製本されたもの。内容はと言うともう読み応え満点。全部にちゃんと目を通したら一体何時間かかることやら。しかし読みたい。と言う訳で、できれば何度も足を運びたくなる実に質の高い展覧会だ。今度は陽のあるうちに訪れて、中庭周辺の光の移ろいを楽しみたいと思う。
カタログを購入するため受付に戻ると、いつもは白い化粧板のカウンターがちゃんと木で覆われていた。小泉氏の作品はいつも人の動作と思考の狭間にあるインターフェイスを思い起こさせる。そのデザインはかくも優しく、そして執念深い。リスペクト。

・BRAUN展
何年かぶりにAXIS GALLERYへ。クローズが近かったので駆け足で見たが、BRAUN社のデザイン思想のみならず、織咲誠氏による会場構成の素晴らしさに感激。ディスプレイデザインに関わる人は必見だ。おかげで今のBRAUN製品のデザインがいかにダメになったかということが良くわかる。

2005年10月07日 18:59 | trackbacks (0) | comments (1)

仕事してるんです : 外構型枠工事

10/4。外構のコンクリート型枠工事が進行中。

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壁の両面を成形する型枠と型枠の間には鉄筋と設備用の空配管。電気配線用のチューブがところどころで海洋生物のような姿を見せる。

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住戸部分では床スラブに描かれた間仕切造作の墨出し(上の写真左)の状況を確認しつつ、同時に給排水管の立ち上げ位置の最終打ち合わせ(上の写真右)。

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1Fでは外壁のコンクリートブロック積が進行中(上の写真左)。先週行われていた地下室のコンクリートブロック積は一通り終了(上の写真右)。

2005年10月06日 15:23 | trackbacks (0) | comments (0)

食べたり飲んだり : 浅草・アンヂェラス

9/29。フジキッチンでの夕食の後、オレンジ通りの『アンヂェラス』へ。池波正太郎や手塚治虫もよく訪れたと言う老舗喫茶店。1947年創業(!)。

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装飾をこらした山小屋風の外観は存在感満点。サンプルケースに並ぶケーキに誘われ、蛍光灯に青白く照らされた店内へ。
入ったところは物販とレジのエリア。ぐるりと見渡すと、外観同様の凝った装飾に無数の円型蛍光灯が組み合わされたユニークな造作が目を引く。客席レイアウトは上階に渡って立体的に入り組んでいて、かなりのキャパシティーがあることが伺える。

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中2階の下をくぐるようにして1F奥のフロアへ(上の写真右)。こちらは意外に天井が高い。街路から距離を置いたところにこんな空間を配置するというのはなかなか気の利いた演出だ。初代オーナーがデザインしたという木製椅子に腰掛け、ダッチコーヒー(下の写真左)とスペシャルコーヒー(下の写真右)、ケーキはアンヂェラスのブラック(上の写真左)とホワイト(下の写真左)を注文。

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正直なところ、都会に古くからある喫茶店を訪れる時は味には一切期待しないことにしている。ところが『アンヂェラス』のコーヒーは普通に許せるレベルにあった。今時ここよりも不味いコーヒーを出すカフェはいくらでもある。創業当時からこの味を提供しているとすれば、間違いなく尊敬に値する。

一方ケーキの方はなかなかのもの。ブラックは甘さ控えめで洋酒の効いた味わい。ホワイトはバターの香りが印象的。どちらも基本的なつくりは至ってチープかつスタンダード。懐かし系のケーキとしては一流の仕事であると言えるだろう。こりゃお土産にもいいな。

60年近いその歴史に敬意を。また足を運ばせていただきます。

アンヂェラス/東京都台東区浅草1-17-6/03-3841-2208
10:00-21:30(LO)/月休

2005年10月03日 14:44 | trackbacks (1) | comments (2)

食べたり飲んだり : 浅草・フジキッチン

9/29。買い物のついでに『フジキッチン』へ。浅草仲見世の裏通りにある洋食店。

狭く雑然とした通りにあって、控えめな外観がかえって目を引く。軒先がエントランスの部分だけ切り欠いてあるのがかわいらしい
ドアをくぐると、中は14、15人も入れば満席という小ささ。木の羽目板に覆われたインテリアはかなりの年代物(オープンしたのは1959年と聞くが確かではない)だが手入れが行き届いている。ビニールレザー張りのチェアもこれまた見るからに年代物。小振りながら実に座り心地が良い。ブラケットライトやレースのカーテンなど、ちょっとした装飾が狭い店内に暖かみのある雰囲気をつくりだしている。フロアを仕切るおばちゃんは一見おっかない(失礼)。でもちゃんと荷物を預かってくれたりと応対は悪くない。ここは浅草なんだな、と思わせる。

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ビーフシチューと車海老のフライを注文。ビーフシチューと並ぶ看板メニューのタンシチューはBSEがらみで現在はメニューから除かれているようだ。
で、このビーフシチュー、噂以上の素晴らしさだった。デミグラスソースは実にどっしりと濃厚。ボリュームのある肉のかたまりはナイフでおさえただけでくずれるほどに柔らかく、噛み締めるほどに深みのある味わい。強力なデミグラスソースとの相性はまさに抜群。
車海老のフライもボリュームたっぷり。粒の大きめなパン粉については好みの別れるところだとは思うが、弾力のある食感と食べ応えは十二分だ。

かわいらしい外見に似合わず強力なインパクトを秘めた店。会計時、カウンターの奥にちらっと見えた店主氏の柔和な笑顔が印象的だった。

次に行った時はハンバーグとカニコロッケを食べてみたいな。

フジキッチン/東京都台東区浅草1-20-2/03-3841-6531
12:00-15:00,17:30-20:00(LO)/水休

2005年10月02日 16:07 | trackbacks (0) | comments (0)

仕事してるんです : 地下室間仕切

9/27。地下室間仕切の工事が始まった。

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主要な部分の下地はコンクリートブロック。

最終的にはこのワイルドな質感を生かすかたちで仕上げる予定。

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2005年10月01日 13:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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