5/21。『藤田嗣治展』の帰りに見た『パレスサイドビルディング』。
青空と堀端の緑に繊細かつ大胆なファサードが見事に映える。
ビルの完成は1966年。設計は日建設計(当時は日建設計工務)で担当されたのは林昌二氏。
竹橋・パレスサイドビルディング(Sep. 13, 2004)
5/21。めずらしく午前中から外出。御徒町の『カフェ・ラパン』で朝食。
正しいモーニングセット。喫茶店の幸福。
Cafe Lapin(カフェ・ラパン)/東京都台東区上野3-15-7
03-3832-7605/8:00-20:00(土-18:00)/日祝休
5/19。ギャラリー間で開催されていた『手塚貴晴+手塚由比展』に滑り込み。
エレベーターを3Fで降りてギャラリーに入ると巨大な白模型がフロアにどかんと。2007年竣工予定の『ふじようちえん』1/10モデル。取り囲む四方の壁面はプロジェクトに関するスケッチや工事前の現場写真、スタディ模型などで構成されていた。模型もここまでデカいと実に楽しく眺め飽きることがない。潔い一発勝負。
中庭には実際の建物と同じ鋼板で製作された『越後松之山「森の学校」キョロロ』(2003)の1/20モデル。巨大な写真パネルはこの建物の窓から見える越後の積雪を原寸大で再現したもの。作為的にも無作為的にも見える展示物の配置が既存の庭石などと相まって、なんだか不思議な空間となっていた。ちなみにギャラリー間の空間デザインは1985年に高取邦和さんが手がけている。
屋外階段を上がり4F展示室に向かうと、またもや圧倒的な光景が。手塚両氏が手がけた様々なプロジェクトのおびただしい数のスタディモデルがこれでもかとフロアに敷き詰めてあった。四方の壁には各プロジェクトの完成写真。
スタディとは言ってもそれぞれのモデルは結構丁寧に作り込まれていた。こうしてひとつひとつの差異を比べながらプロジェクトの推移をたどることは興味深いが、実際に自分たちがこれだけの作業量を積み重ねることを考えると思わず背筋に悪寒が走る。『屋根の家』のプロポーションを検証するためのモデルだけでも何十個とあるのだ。
恐るべき執念と情熱に敬服。いいものを見せていただきました。
ウチらも今日からもっと頑張ろう。
じわじわと増えつつある蔵書の置き場所が無くなってきたため、ざくっと処分します。さて、どなたか買って下さる方はいらっしゃいますでしょうか?
商店建築デザイン選書(写真左)/1-7/7冊セット
(お買い上げありがとうございました)
1970年から1976年にわたって刊行された10冊シリーズのうちの7冊。日本の商空間インテリアデザインのビッグバン期を克明に紹介するビジュアル満載(ただしほとんどモノクロ写真)の貴重な書籍です。全冊揃えるまでの間に重複してしまったもの。コンディションは下記の通りです。
1 話題の喫茶店(初版):カバー(痛み)/表紙(カビ)/中身(良)
2 魅力ある外装の造形(初版):カバー(小痛み)/表紙(カビ)/中身(良)
3 秀作レストラン(二版):カバー(無)/表紙(良)/中身(良)
4 異色クラブ・バー(二版):カバー(無)/表紙(良)/中身(良)
5 個性ある和風料理店(二版):カバー(無)/表紙(良)/中身(良)
6 感覚的な服飾店(初版):カバー(小痛み)/表紙(良)/中身(良)
7 ドライブイン・レストラン(初版):カバー(無)/表紙(良)/中身(良)
内容については内容についてはこちらをご参照下さい。まとめて買い取って下さる太っ腹な方に8500円でお譲りします。
*現在お一人様ご希望承り中です。
AXIS(写真右)/No.70-90/21冊セット
(お買い上げありがとうございました)
1997年の11・12月号から2001年の3・4月号まで。表紙に多少の痛みがありますが、中身のコンディションは概ね良好です。内容についてはこちらをご参照下さい。まとめて買い取って下さる太っ腹な方に5000円でお譲りします。
早い者勝ちです。ご希望の方はメールかこのエントリーへのコメント(メールアドレスの記入が必要ですが、公開されることはありません)にてご連絡いただけましたら幸いです。受け渡しの方法などについては追ってご相談させて下さい。どうぞよろしくお願いします。
5/18。近所での買い物帰りに『柊』に寄ってみた。入口の格子戸を通していつもシャツにネクタイ姿の客で賑わっている様子が見えて、ずいぶん前から気になっていた店。店先の立て看板を見ると魚の名前がずらり。主なメニューはすべて小鉢、漬物、味噌汁、ご飯付きの定食にできるとのこと。この日の店先には三社の飾り付けが。
訪れた時間が18時過ぎと早かったせいか、客はまだ誰もいなかった。カウンター席に座り、関鯖干物の焼魚定食と、にしんの煮魚定食、穴子の天婦羅を注文。
料理が出るまでの間、客席まわりをぐるりと見回す。左官壁や造作などに見られる割合鮮やかな色使いのセンスからしておそらくそこそこ年季の入った店だろうとは思われる。しかし手入れは行き届いていて、電球色の光で明るく照らされた清潔な店内にくたびれたところは感じられない。厨房に立つのは料理長の男性と女性スタッフ2名。おそらくご家族だろう。応対やカウンター内でのやりとりから、無口なご両親を助けつつフロアを切り盛りする快活な娘さん、という構図が伺える。
やがてカウンター越しにお盆に乗って登場した定食は想像以上のボリュームだった。魚の味にも多いに満足。煮魚のふっくらとした仕上がりと味付けは特に素晴らしい。お腹いっぱいになって会計を頼んだところ、何も飲み物を注文しなかったとは言え3000円を下回る金額。安い。
店を出ようとする私たちに先立って娘さんは引戸を開け、店先で深々と一礼をして見送って下さった。こんなケチな客だと言うのに何とも恐縮至極。立て込む時間だとさすがにこうは行かないだろうとは思うけど、商売に対する一途さと美意識を感じさせて余りある光景だった。
いい店だ。また行かなくちゃ。
柊/東京都台東区寿1-6-4/03-5828-2356
17:00-10:00(LO)/土日休
5/17。小田原での2本の打合せの狭間に『柳屋ベーカリー』へ。1921年創業。
目当ては当然あんパン。14:00過ぎに訪れたところ、10種類近くあるあんパンのうちすでにこしあんと桜あんの2種類だけしか残っていなかった。あわてて3個ずつ購入。
大きめの饅頭と言った感じの小振りなあんパン。左が桜あんで右がこしあん。
ふたつに割るとこんな具合。桜あんの方は白あんに桜の花の塩漬けが練り込んであって風味が良い。かなりの薄皮で、まるで和菓子のように上品な味わいのあんパンだった。これはお土産にもいいな。また今度他のあんパンも試してみよう。
柳屋ベーカリー/神奈川県小田原市南町1-3-7
0465-22-2342/8:00-16:00/日祝休
前のエントリーの続き。せっかくなのでロマンスカーにも乗ってみた。本当は岡部憲明氏デザインの50000形(2005年デビュー)が良かったんだけど、すぐに乗ることが出来たのは10000形(1987年デビュー)だった。
製作年代的には中途半端な時期の車両ながら、デザインは悪くない。そこかしこに見られるちょっと古めかしいディテールにぐっと来る。床のシート材とカーペットとの見切金物が真鍮色だったりするのがいい。なんだか修学旅行みたいな気分になってきた。
これは座席2列を向かい合わせにレイアウトした時に用いる折り畳みテーブル。壁側ヒンジのすぐ下にあるのは栓抜き。
終点の新宿駅で。改めて見ると、ストレートに城下町っぽいカラーリングであることに気付く。これは梅だよね、きっと。
5/17。小田原で打合せ。いつもは新幹線で往復してるんだけど、この日は帰りを小田急にしてみた。
防雪板を全面に用いたダイナミックな屋根架構。一発勝負っぽいけどなかなかいい感じ。
5/12。『めうがや』へ足袋を買いに行ったついでに『千葉屋』へ初めて立ち寄った。大学芋、切揚、蒸かし芋のみを店頭販売。1950年創業。
(Aug 4, 2006/店頭の写真を追加)
ビルの1Fの暖簾をくぐると販売カウンター。すぐあちら側は油でギトギトのステンレスとタイル貼りの厨房、というワイルドな店構え。にこやかな店主氏からずっしりした紙袋(ビニール袋と二重にしてくれる)が手渡される。400gで700円。
この美しい照り。
そしてこの味がまた素晴らしかった。カリっと香ばしい表面の中身はほくほくの状態。とろみの少ない水飴は実にさっぱりとした甘さ。店構えからはちょっと想像つかないくらいに上品な大学芋だ。食べごたえも十分。こりゃヤバい。また買いに行かなくちゃ。
千葉屋/東京都台東区浅草3-9-10/03-3872-2302
10:00-18:00(日祝-17:00)/火休
大学いも千葉屋@浅草(下町外飯徒然草)
三十台も半ば過ぎにして着物デビューを画策中の勝野。
『辻屋』で草履を買って(テープを使わず紐一本で包装するのが粋)、
『文扇堂』で渋扇を買って、
『めうがや』で足袋を買った(こよりで括られてるのが粋)。
この週末は小林布未子先生の着付け教室2回目。
小泉誠氏の作品駆け足視察の2つめ(1つめはこちら)。下馬3丁目(三軒茶屋駅から徒歩10分あまり)にある『tocoro cafe』。オープンは2005年12月。
店舗区画は明薬通りに面した2階建て住宅の1F。アーム型の屋外用照明が照らす店構えは至って簡素。しかし自動ドアの向こうには柔らかな光に満たされた質感の高い空間が広がっている。
インテリアのベースは白いAEP塗装のハコ。その中にJパネルと南洋樹木のデッキ材による造作(床も)がはめこまれ、そのエッジに仕込まれた間接照明が店内の照度をほぼまかなう。素材などに若干の違いはあるが、こうしたデザイン手法の基本は『銀座十石』と共通している。
フロアはエントランスで一段、手前のテーブル席とカウンター席との境界でもう一段上がる。テーブルにはハイチェアがセッティングされているので客の目線はカウンター側と同じ。さらに、カウンター内キッチン側のフロアは最も低く設定されている。つまり各々が定位置に座っている限り、一体の造作となったテーブル+カウンターのフラットな天板を挟んで、店内に居る人の目線はほぼ一定だ。この巧妙な操作は店内の雰囲気をより親密にすることに大いに役立っている。
印象としては一見優しげではあるものの、その実、直線のみで成り立った空間は造形的に極めてシャープ。その厳しさとミニマルなディテールは、かつて小泉氏が師事したという原兆英・成光両氏による70、80年代のインテリアデザインを彷彿させる。
メニューの中心はエスプレッソ。ここのところ喫茶と言えば自家焙煎珈琲店ばかりだったので正直あまり期待してはいなかったんだけど、いただいた“オチョコ”と“アワラテ”はどちらもとても美味しかった。黒米トーストと柏よもぎチーズケーキも風味豊かで満足。珈琲の器は陶芸作家・岡田直人氏によるオリジナル。グラスも小泉誠氏がこのカフェのためにデザインしたもの。その他のテーブルウェアのセレクトもぬかりない。
これだけ総合力の高い店を訪れたのは久しぶりかもしれない。クリエーターにとって、いま東京で必ず訪れるべき店のひとつであることは間違いないだろう。店主ご夫妻の美意識の高さに敬服。また必ず寄らせていただきます。
tocoro cafe/東京都世田谷区下馬3-38-2
03-3795-1056/12:00-20:30/火水休
ここのところあまりにもコメントスパムが多くて辟易していたため、今更ながらMovable Typeをスパムフィルター機能の付いた3.2-ja-2へバージョンアップしてみました。うまくゆくといいな。
しかし個別エントリーのアドレスが全部変わっちゃったのは痛い。エントリーから別のエントリーへリンクしてあることがわりと多いので、いちいちリンク設定をしなおさなくちゃなりません。こりゃ大変だ。。。
時間を見つけて地道に直してゆきますので、しばらくの間デッドリンクには目をつぶっていただけましたら幸いです。また、ここんとこなんかおかしいよ、みたいなご報告もお待ちしています。どうぞよろしくお願いします。
(5/21追記)RSSのURLも変わってるみたいです。あらま。
http://www.lovethelife.org/life/atom.xml
小田原で仕事するならその前に小泉誠氏の作品を拝見しておかねば。
と言うわけで、多少慌て気味に2つのお店を視察。
ひとつめは銀座3丁目にある『銀座十石』。テイクアウトが主体のおにぎり専門店。古本屋と蕎麦屋に挟まった細長い建物の1Fが店舗スペース(上階は倉庫として使用されている模様)。わずか2mほどの間口は屋外のメーター類やサイン類も含めて見事に整理され、落ち着いた店構えとなっている。
店内は販売カウンターと3つの客席だけで目一杯。床からカウンターの腰にかけては白いタイル貼。壁面は杉板とJパネルの造作で覆われ、暖色の間接照明がグラフィカルな処理を効果的に強調する。杉板は下地に仮釘で打ち付けただけ。Jパネルはおそらくその素材感だけでなく、下地要らずの施工性の高さからも選択されたものだろう。屋台のように仮設的でローコストなつくりを了解した上で、最大限のテクニックが駆使されていることが見て取れる。
一見してほっとするような優しげな空間だが、そのデザインを成立させているのは研ぎ澄まされた割り切りのバランス感覚だ。
おにぎりもとても美味しかった。銀座でサクっと小腹を満たしたい時にはありがたい。また寄らせていただきます。
で、2つめの小泉作品へつづく。
銀座十石/東京都中央区銀座3-9-2
03-5565-6844/8:00-19:00(土日10:00-16:00)/祝休
JR浅草橋駅のホームから。
総武・中央線にこうした古い駅舎は多いけど、この駅の鉄骨が描くカーブは特別エレガントだと思う。
JR浅草橋(えきねっと)
三原橋センターの近くにジョージ・ナカシマなどの家具製作で有名な四国・高松の家具メーカー『桜製作所』のアンテナショップ『銀座桜ショップ』がある。無垢の一枚板が持つ力をド直球に表す店構え。圧倒的。
この日は工芸家・木工デザイナーの三谷龍二氏による展覧会が開催されていた。木の器をはじめ、素晴らしいものはたくさんあったが、中でも様々な樹種の天板、座板をシンプルなスチールフレームに乗せた子供用テーブル/チェアシリーズは一際愛らしく、かつ凛とした存在感を放っていた。これは欲しい。しかし1DKの住まい兼アトリエには置くところが無い。むむー。
ショップに置いてあった三谷氏の別の展覧会のDMを手に取ると、写真のなかに見覚えのあるものが。随分以前に京都の『リスン』で買った筒状のインセンスケース(お香の入れ物)は氏の作品であったことに初めて気がついた。
展覧会はこの日曜(14日)まで開催中。
三谷龍二
三谷龍二「暮らしから生まれた家具展」 -5/14
三谷龍二の器 エポカ・ザ・ショップ -5/14
土浦建築以外にもモダンエイジを感じさせるビルは銀座に数多い。
左は銀座3丁目の『三貴ビル』。1Fはおそらくかなり古くから営業していそうなコピーショップ。均整のとれたファサードデザインに「青写真」の文字が映える。
右は銀座1丁目の『佐々木商店』。この場所で100年以上営業している(もちろんビルは何度か建て替わっているだろう)というたばこの専門店。強力に造形的かつグラフィカルな店構えが中央通りにあって異彩を放っている。隣の広大な空き地が気になるところだけど、生き残ってほしいものだ。
どちらも設計者、完成年ともに不明。ご存知の方がいらっしゃったらぜひ教えていただけると嬉しいです。
銀座の気になるビル・2(November 15, 2008)
『立田野』の前辺りから撮影。
ゴールデンウィーク最後の人手に湧く歩行者天国。
中央通り(Wikipedia)
先日江戸東京博物館で見た展覧会「昭和モダニズムとバウハウス -建築家土浦亀城を中心に-」の内容は(タイトルからなんとなく予想されたものの)少々焦点のぼやけたものだったが、参考になる部分もいくつかあった。特に土浦亀城(1897-1996)が日本でモダニズム建築を推し進めるにあたって、ローコストであることと工業化された建材を用いることを重視ししながら、都心に大小さまざまな商業建築を残したことは興味深い。そのうちいくつかの作品は現存している。
銀座4丁目交差点と歌舞伎座との間にある『三原橋センター』(1952)もそのひとつ。上は晴海通り沿い北西側の外観。看板だらけで大変なことになってはいるが、階段室の屋根やサッシのディテールなど、よく見ればただの雑居ビルではないことが分かる。
裏側にまわるとシネパトスのエントランス。この映画館はなんと晴海通りの真下に3つのスクリーンを持つ。しかも道路の反対側にもほぼ同じかたちの塔屋があり(現在そちらは新しい外装に覆われてしまっている)通り抜けが可能。竣工当時は双子のビルが向かい合うような状態となっていたのだそうだ(地図を参照)。なんの因果でそんなことになったのかは不明だが、あまりにユニークなプラン。
そのうち2Fの居酒屋『傳八』で銀座の街を眺めつつ呑んでみたいものだ。
三原橋センター(収蔵庫・壱號館)March 18,2009 リンク追加
三原橋(aki's STOCKTAKING/秋山東一)
傳八ビルのルーツ(Kai-Wai 散策)
銀座シネパトス(港町キネマ通り)
銀座でもうひとつ、中央通りを新橋方面へと少し歩いたところに和菓子店『立田野』がある。このかわいらしいビルも土浦亀城の設計。完成年は不明。
2002年に1、2F店舗の内外装がリニューアルされている。設計は竹中工務店。外からのぞいただけでも丁寧にデザインされている様子がうかがえる。中央通りを見渡す2Fの窓際の席は実に気持ち良さそうだ。上層階に残ったオリジナルデザインとのパッチワーク具合にも嫌みが無い。土浦作品を消去せず、スマートに活用した貴重な例だろう。
5/6。会期終了間際の展覧会「昭和モダニズムとバウハウス -建築家土浦亀城を中心に-」に滑り込み。会場は江戸東京博物館。陽の高いうちにここへ行ったのは初めてかもしれない。建築デザインは菊竹清訓氏。
実に素晴らしく写真映えのする建物であることにあらためて驚く。
動く歩道から屋外広場へと投げ出され、激しいビル風にあおられながら常設展示室の真下に当たる広大な無柱空間へと足早に向かう。まばらに配置されたチケットカウンターや休憩室などの設備ブース、チューブ状のエスカレーター。ところどころに施された原色のペイント。この空虚さと晴れがましさ、人間に優しくない感じはまさに東京ビッグサイトにも共通する菊竹建築ならではのお楽しみだ。待ってました一人博覧会!
チケットを買ってふと駅の方を振り返ると、広場越しに両国国技館が見えた。直線的な屋根のラインと白いクラゲのようなテントとの対比が妙に心に残る。
5/4。銀座で買い物の後、団長夫妻と築地で軽く食事。祝日の夜とあって、当然ながら場外の店はほとんど閉まっていた。そんな中でもチェーン系列のいくつかは営業中で、どこも店の前には長蛇の列。24時間営業の寿司店なんてのもあるんだなあ、と感心。
で、団長が選んだのはこの日開いていた中でも一番こぢんまりとしたカウンター7席の寿司店。加藤市場内の細い通路に面したこの一角だけにぽつんと人だかりが。
とりあえずビールとおまかせ10貫+手巻1本のセットを注文。「うちは屋台だから」と大将は謙遜するが、なかなかどうして、いいネタが目白押し。追加で頼んだ穴子のとろけるような味わいは特に印象的だった。丁寧に仕事のしてある宝石のような寿司だってもちろん大好きだが、ワイルドな屋台の寿司もまた江戸前の本道だ。いやしかし、それにしても安いな(上記セットが2300円)。また行こう。
今度は明け方か昼間の時間に訪れて場外の賑わいを実感してみたいもの。東京に住んで10年以上が経つと言うのに、築地の本来の姿をまだ見たことが無いのは問題だよなあ。
築地黒瀬 喰/東京都中央区築地4-10-14加藤市場1F/03-5565-4002
火-土11:30-14:30LO,17:00-22:00LO(日11:30-14:30LO)/月休
5/4。夜の築地市場。広大な敷地と高層ビル群との対比。
休市日にもかかわらず、たくさんの大型トラックが出入りしていた。
この風景も2012年以降、消え去ってしまいそうな情勢のようだ。個人的には移転そのもの以上に移転後の跡地開発の方が気がかりではある。70年以上にわたって都民の台所を支えてきた場所にふさわしいセンスの良い計画が立案されることを願うばかり。日本橋みたくならなきゃいいんだけど。
市場の歴史(東京都中央卸売市場)
中央区の顔「築地市場」移転問題について考える(中央区タウン)
ザ・築地市場
5/4。夜の築地本願寺。1934年築。設計は伊東忠太。
上部だけがやたらと光り輝いている。遠くからの目印にはちょうどいい。
築地本願寺
Photo Archives 36 伊東忠太(10+1/五十嵐太郎)
以前アップした写真が夜のものばかりだったので追加。
日中と言っても夕刻5時過ぎ。
5月の抜けるような青空、マロニエ通りと並木通りの新緑に薄いパールピンクの外装が良く映える。
MIKIMOTO Ginza 2(Mar. 12, 2006)
今年に入ってから仕事で月に1、2度小田原へ足を運んでいる。ついこの間気がついたんだけど、小田原と箱根町湯本には小泉誠氏の店舗デザイン作品がいくつかあるらしい。行かねば。と言うわけで、忘れないようメモ。
おむろ/神奈川県小田原市蓮正寺124-2
0465-38-0663/11:00-17:00/火休
うつわ菜の花/神奈川県小田原市南町1-3-12
0465-24-7020/11:00-18:00/水休
茶房・菜の花,ギャラリー・はこね菜の花
神奈川県足柄下郡箱根町湯本705
0460-5-7737/9:30-17:30(土日祝-18:00)/無休
夢屋・菜の花/神奈川県小田原市栄町1ラスカ1F
0465-24-3441/10:00-20:30/無休
小泉氏がお店のデザインを手がけているかどうかは不明なんだけど、先月オープンしたばかりのこちらも気になるところ。
菜の花・暮らしの道具店/神奈川県小田原市栄町1-4-5
0465-22-2923/11:00-18:00/水休
その他、小田原ならここへ行っとけ!な場所がありましたらぜひ教えていただけると嬉しいです。