6/19。買い物の帰りに『安与ビル』の前を通りかかった。ずいぶん以前から気になっていた新宿東口のロータリー脇にある建物。銀行の入った1Fの脇には上階の懐石料理店『柿傳』の案内カウンターがあって、すぐ側の路上に黒塗りの高級車が停まっているのをよく見かける。
八角形のフロアが積み重なったかたち。かなり個性的なデザインであるにもかかわらず、ダークトーンの金属ルーバーに覆われたファサードは実に控えめな佇まい。いかにもこれ見よがしなビルがひしめきあう駅前の風景の中にあって静かに異彩を放つ建物だ。
これは相当上手な方のお仕事だろうな、と思ってネットで調べてみたところ、意外にも参考となる情報はほとんど無い。唯一、『柿傳』のホームページ(なんかMacだとぜんぜん見れないな)に谷口吉郎のデザインであるとの記述があった。納得。完成は1969年。
同店のインテリアも谷口の手によるものらしい。となるとぜひとも拝見してみたいが、私たちのような貧民の行ける場所では無さそうな気も。こちらによるとドレスコードは無いらしいぞ(笑)。さて、どうしたものか。