7/27。浅草の履物問屋『長谷川商店』にはじめてお邪魔した。江戸通り沿いの吾妻橋と駒形橋のあいだにある暗色の小振りなビル。正面の薄くグレーがかったガラス越しに店内をちょっと伺ってからドアを開けると棚什器がぎっしりと並ぶ。ディスプレイされているのは鼻緒。
もうそこら中が鼻緒。
さほど広い店ではないものの、商品が醸し出すボリューム感はすさまじい。階段脇には下駄の台が並び、2Fにあがると草履とその台が、さらに3Fは高級路線の履物とお揃いのバッグなどの小物がディスプレイされている。パーツごとにエリア分けされたいかにもプロ向けなフロア構成。とは言え一般客でも店に入るとまずスタッフが好みや用途を伺ってから店内を一通り案内してくれるので戸惑うことは無い。それによくよく見れば和装履物を扱う他の店に比べて実に無駄なくセンスの良い品揃えだ。これは選びがいがある。あとは決断力さえあれば大丈夫。
パーツを選んだら、1Fの奥で職人さんが台に穴あけをして鼻緒を挿げてくれる。ひとりひとりの足に合わせて鼻緒の長さや台との角度を3点で細かく調整。その手際は見ていて飽きることがない。
長谷川商店/東京都台東区雷門2-19-1
03-3841-0144/9:00-17:00/土日祝休