7/27。和装店巡りの合間に『梅むら』へ初めて立ち寄った。東京の甘味好きの間では知らない人は居ないくらいの有名店。1968年開業。
場所は観音裏、見番と言問通りの間辺り。住所をたよりにたどり着いてみると、そこは色あせた赤いテントがついた小さなビル。店先に竹製のベンチがぽつんと置かれ、その周りには鉢植えの観葉植物が山盛り。思わずアルミの引戸をがらがらと開けて「ホントにココですか?」と聞きたくなるくらいに地味で控えめな佇まい。
せまい店内には4人掛けの座敷席がふたつとカウンター席がぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、私たちが訪ねたときにはその半分近くが埋まっていた。ちょうど食べ終わったところの着物の女性二人連れと入れ替わりに座敷席へ。4人で豆かん天と氷豆かん天、あんみつ豆と氷ぜんざいを注文。
看板メニューの豆かん。赤エンドウと寒天の豊かな風味をさっぱりと上品な黒蜜が引き立てる。シンプルながらバランスの良さが際立つ。
氷豆かんは豆かんの上にかき氷を乗せたもの。やはりシンプル。それだけに美味い。
あんみつと氷ぜんざいにも上品な味わいは共通している。それにしてもこれほどのものがいただけるとは、外観からはとてもじゃないが想像がつかない。なんとも不思議な感じではあるが、これもまた浅草らしい店のあり方なのかもしれない。
梅むら/東京都台東区浅草3-22-12/03-3873-6992
13:00-18:00(土祝-16:00)/日休