8/2のつづき。照明器具工場からアトリエまで歩く途中で『こんぴらや』の前を通り掛った。『梅むら』や『千葉屋』のすぐ近くにあるさぬきうどんの店。昭和40年開業。ちょうどお腹がすいていたので軽くいただいて帰ることにした。
白っぽい突板で覆われた店内は蛍光灯で照らされて明るくさっぱりとしている。左手に直線のキッチンカウンター。向かいの壁沿いにはベンチが並び、そちらへ寄せてテーブルとスツールのセットが4つか5つ。ベンチに荷物を置いて、二人でテーブルを挟んでスツールに腰掛けると、お互いの視線の先にそれぞれ一台ずつテレビが吊るされていた。ほどなく女性の店員さんがやって来て、暖かいお茶と水とをひとつずつ置く。どうやらいろいろと親切な店のようだ。
他には3人客が一組いて、サワーをやりながらつまみメニューをたくさん頼んでいる様子。そういう使い方もあるらしい。私たちの方はこんぴらうどんと冷たいぶっかけうどんを注文。
上の写真はこんぴらうどん。具は溶き卵、油揚げ、揚げ玉など。出汁はどんぶりの底が見えそうなくらいに透き通り、しっかりと風味がある。素晴らしい。
こちらは冷たいぶっかけうどん。小麦の味が力強く生き生きとした麺だが、「さぬき」を冠するには弾力やねばりに欠ける。さぬきうどんブームのはるか以前からある店だけに、そこは期待するだけ野暮だ。これはこれで美味い。
どちらかと言うと上質な出汁のインパクトの方が勝るため、ここではかけうどん系のメニューの方が私たちの好みに合う。食べ終わるとどんぶりはすっかり空。勘定をしてもらい、先ほどの店員さんとキッチンの奥に居た店主氏の笑顔に会釈して上機嫌で店を出た。お二人はおそらくご夫婦だろう。
こんぴらや/東京都台東区浅草3-7-5/03-3875-0732
11:30-14:00,17:00-23:00(土17:00-23:00)/日祝休