11/1。今戸での打合せからの帰り道に観音裏の『あんですMATOBA』に初めて立ち寄った。的場製餡所のアンテナショップとして1980年から営業しているベーカリー。
煉瓦風タイル張りのビル1Fにある店舗は、そこそこ広さはあるものの実に簡素なつくりで、いかにも近所のパン屋さん、と言った雰囲気。この日店に立っていたのはおばちゃんスタッフがお二人。商品棚にはあんパンだけで十数種類がずらり。他にもジャムパンやクリームパンなどが並ぶ。さらにショーケースを覗くと様々な餡製品がまたずらり。思わず目移りしてしまったが、やはり先ずは名物のあんパンをいただくことに。
購入したのはこしあんぱん、マロンあんぱん、柿あんぱん、うぐいすフラワーの4種類。
こしあんぱんの美味しさは噂に違わぬものだった。甘さ控えめで小豆の風味が豊かな餡が見事。適度なもっちり感のあるパンと桜の花との相性も申し分無い。これぞあんパンのスタンダード、と言いたくなる絶妙なバランス。
上の写真はこしあんぱんをふたつに切った状態。真ん中に桜の花の塩漬け。
マロンあんぱんと柿あんぱんは餡自体に作り込みが過ぎた印象。ケミカルな風味が個人的にどうも受け入れ難い。見た目に最もアヴァンギャルドなのはうぐいすフラワーだが、意外にも違和感が無いどころか実に美味しくて驚いた。一口食べると途端に餡とパンとの素晴らしい共演が繰り広げられる。デザートとしての完成度の高さは最早あんパンの概念に収まり切らない。
次回は京風あんぱん、白あんパン、小倉フラワーあたりを試してみたいな。
あんですMATOBA/東京都台東区浅草3-3-2/03-3876-2569
9:00-18:30/日祝休