徳島県特産の阿波番茶は乳酸菌による後発酵製法で作られる世界的に見ても珍しいお茶。他の後発酵茶には中国のプーアル茶、高知県の碁石茶などがある。産地としては県南の那賀町相生地区や上勝町などが有名だが、もとは自生した茶を摘み取って作られていただけに、農家の庭先のようなところまで含めると、製造場所は山間部に広く点在している。
上品な香りとクリアな酸味は他のお茶では味わえない独特なもの。中国茶が好きな方ならまず間違いなく「日本にこんなお茶が!」と衝撃を受けることだろう。パッケージは概して簡素で、価格は極めて安い。5、6年ほど前に見つけて以来、我家では定番の品となっている。
阿波番茶は私たちにとってまだ謎の多いお茶だ。品名は「番茶」と表記される場合もあれば「晩茶」の場合もある。ものによって驚くほど美味しいこともあれば、まるでダメな場合もあったりと品質の差は大きい。同じ産地・栽培者のお茶が店ごとに異なるパッケージで販売されていたり、いい加減なブレンドで素材が台無しになっていたりするのは日本のお茶業界では良くあることだが、信頼の置けるブランドネームが無いため、購入の際にはその場の勘だけが頼りとなる。その上、徳島市内で流通しているのは大手販売店による最悪のブレンド茶ばかり。まったくもって、商売下手な徳島県らしい特産物だ。全国的にブレイクすることはまず無いだろう。
いろいろ試してみた中でも常に安定して高いクオリティを保っているもののひとつがつるぎ町・大塚園の阿波番茶。いつもヤギの実家から道の駅・貞光ゆうゆう館で購入したものを送ってもらっている。他で手に入るものなのかどうかは定かではないため、人に薦めようがないのが辛いところ。写真はそのパッケージ。上の方を紐で括った状態で売られている。
徳島自動車道のパーキングエリアで売られていた阿波番茶にもとても美味しいものがあったが、商品名が『相生晩茶』とあまりに直球だったため、これまた他にはどこで流通しているのかさっぱり分からない。年末の帰省時にもう一度入手できたら詳しく調べてみよう。
僕もはじめは手に入れやすい立石園で満足していましたけど、
沖野香露園で飲ませて貰って開眼
と、いいつつ
この店もたま〜〜〜にだめな香りのときがあって、、、
そのあと、たまたま頂いたのが
「あいおい特産 阿波晩茶」
としか書いてないやつで、送り主に尋ねても
知り合いの実家で作っている自家製茶なんだそうで、
微妙な距離があるため、いまだ再入手できずにいます。
阿波番茶はダメだと、他に使いようがないので困りますよね
>倭月さん
おおーまさかこのエントリーにコメントをいただけるとは!耳寄りな情報をありがとうございます!美味しい阿波番茶を安定的に入手するのはホントに難しいですね。讃岐うどんみたくオープンな製造所があちこち点在してると面白いんですが、そうも行かないだろうなあ。。。なにせ徳島県内でさえ全く認知されていないお茶なので、このままだと近いうちに良質な阿波番茶が飲めなくなってしまうんじゃないかと心配です。今後も情報交換しましょう!
こんばんは
はじめまして
ブログ検索して辿り着きました。
たしかにこの阿波晩茶は味に安定性がないように思います。
農家により製造工程が微妙に違うためなのですが。
我が家も阿波晩茶を製造直売しています。
一度賞味ください味と品質と値段には自信があるつもりです。
自分の気に入った味のお茶だけ販売しています。
宣伝してすみません、迷惑でしたら削除お願いします。
>上勝阿波晩茶さん
はじめまして!製造者の方から直々にコメントをいただけるなんて感激至極です。心強いお言葉、阿波番茶ファンとして大変嬉しいです。近々必ず注文させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
勝野+ヤギ様
こんにちは、阿波晩茶の注文ありがとうございました。
阿波晩茶は本日発送しましたので、明日の午前中に届くと思います。
普通のお茶農家は発酵に2週間程度なのですが我が家の場合は味の持ちを良くす
るため1ヶ月以上漬け込んでます。
茶葉の茹で加減、発酵の期間、天日干しのタイミングなど全てにこだわってますので、味には自信があります。
この味を活かすために水はなるべくカルキの入ってない水を使ってください。
ステンレス容器も避けてください。
阿波晩茶の販売をはじめて約二年足らずですがものすごく常連様が増えてきましたよ。
ありがとうございました。
失礼します。