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食べたり飲んだり : 丸の内・こなから新丸ビル店

5/30。新丸ビルでバンディット・安田さんと会食。『こなから新丸ビル店』でおでん。

『こなから』の本店は神田明神のほど近く。開業後十数年とのことだが、木造2階建に20席くらいのカウンター席を備えたちいさな店の名は、食通のあいだではほとんど聖地のように語られている。予約を取付けるのはなかなか難しいらしく、私たちは数年前に一度タロヲさん夫妻に連れて行ってもらったきり。その味は忘れ難いものだった。この4月にオープンした新丸ビルに、その『こなから』が支店を出すと聞いた時、にわかには信じられなかったが、現にこうして早くも二度目を訪れることができたのはなんとも嬉しい限り。

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店の構えはやはりこぢんまりとしており、狭い靴脱ぎから板間に上がると、すぐそこに瓢箪型の銅鍋からいい具合に湯気が立ち上る様子が見える。客席は鍋を囲んでコの字型を描く大きなカウンターと、その脇にあるテーブルに分かれ、どちらも掘火燵形式。
こうした細部のつくりは本店同様だが、そこはテナントビル内の飲食フロアの一角。しかも席数は40ほどと倍増している。店内の賑わいは本店の親密な雰囲気とは打って変わってほとんど大衆酒場的で、それはそれなりに心地良い。営業的には今のところ予約を受けず、2時間制で客を入れ替える方式がとられている。

上の写真はだいこん、こんにゃく、いわしつみれとオリジナルメニューの新丸さん。どんこ、昆布、鰹節、鯖節からとられるという合わせ出汁はこの上なく澄み切っている。その味は見た目同様クリアであるばかりでなく、深く、そして濃い。丁寧に仕事の施された具材の力強さも含め、本店に一切遜色の無い絶品のおでんだ。

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一品料理も素晴らしい。上の写真はかきおでん。長芋の塩焼も見事。

豊富なメニューをじっくりと楽しむ客が居る一方、数品と一杯ですっと引いてゆく客も多く、席の回転は意外に速い。この店の使い勝手の良さは、言わば好事家のサロンであった『こなから』が、おでん屋としてその本道へ真っ向から切り込む姿勢を示すように思う。願わくばこの高みのまま、永く在り続けてもらいたい。

こなから新丸ビル店/東京都千代田区丸の内1-5-1新丸の内ビルディング5F
03-5220-2281/11:00-15:00,17:00-23:00(土日祝-22:00)/無休

2007年06月09日 06:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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