これまた少し前のこと。東京ミッドタウンの視察時に、つい色々と散財。
上は『虎屋』で催されていた『「夜の梅」のための器』というイベントで見つけた浜野マユミ作の染付皿(直径150mmほど)。線描き、濃み(だみ)の虎の表情が一枚ごとに微妙に違うのが楽しい。ホントは5枚くらい欲しかったが、2枚で我慢。浜野氏は有田・李荘窯の出身。現在は埼玉で作陶中とのこと。
上は同じイベントで見つけた桐本泰一作の輪島塗皿(直径150mmほど)。小振りながら量感のある簡素なフォルム。鏡面に仕上げられた漆の深いグラデーションに思わず吸い寄せられそうな感覚を覚える。ひっくり返すとこんな具合で、どちらを使っても良さそうだ。これも5枚ぐらい欲しかったが、1枚で我慢(涙)。
上は『WISE・WISE tools』で買った壹岐幸二作の染付皿(直径190mmほど)。壹岐(いき)氏は沖縄の陶芸家(出身は京都とのこと)。2002年に那覇市を訪れた際、購入した飯碗が氏の作品だった。思わぬ再会。土の質感を残す薄手の器と、勢いある藍の筆致。その対比から生まれる独特な緊張感。ご本人は様々な作風を持つが、私たちはこのシリーズに惹かれる。
上は『NAGAE』で買った大皿(直径270mmほど)と箸置。『NAGAE』は瀬戸焼のメーカーで、プロダクトデザイン的なアプローチによってユニークなテーブルウェアを製造している。繊細で控えめな造形のなかに、思わぬ驚きのある器が多い。やたらとロゴマークを製品に入れたがるのが玉に瑕。
一見フラットなこの大皿は、実のところ中央部が球面上に薄くえぐり取られたような造形を持つ。美しいだけでなく、汁物を盛ることもできる使い勝手の良い器だ。和洋を問わないデザインの箸置もまた便利。