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life of "love the life"

旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・番外編2

京都市東山区にて。

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奥村組で働いてます。

2009年01月31日 01:00 | trackbacks (0) | comments (2)

旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・5-6日目

12/26。ホテルを出て近くのKinko'sと『円山珈琲倶楽部』で仕事。

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交差点に面したビル1Fのこぢんまりとしたエントランスをくぐると大きなカウンターが控え、その向こうにかなりの席数のテーブル席。間口はさほど大きいものではなく、内装や家具は暗色の木造作ながら、割合天井が高いためか店内には開放的な雰囲気がある。主に中高年の客層で賑わっていた。全く予備知識無しで入ってみたところ、嬉しいことに珈琲もサンドイッチも大いに満足の行くもの。豆は神戸『萩原珈琲』で焙煎されたものを使用しており、その風味は大阪の珈琲店としては強めの部類に入る。繁昌亭の近くにこんな店があるとは有り難い。

夕刻に神戸に移動して打合せ。

12/27。勝野の実家で起床。午後から三宮、元町を散策。先ずは『ボックサン』。1935年開業の洋菓子店。

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以前に一度訪ねた記憶をたよりに足を運んだところ、どうにも見当たらない。東須磨本店に電話で問い合わせたところ、三宮店は2008年10月に中央通沿いへ移転したとのこと。新店は『ケーニヒスクローネ』の向かい側にあった。フロアは以前よりも多少広くなり、2階建てから3階建てにはなったものの、内外装の簡素さは相変わらず。安心半分、拍子抜け半分。3Fのカウンター席に落ち着いて、ケーキを3種と紅茶を注文。ケーキには小さなアイスクリームが付くとのことで、これまた3ついただくと、なんとも壮観な状態に。

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何はさておき、この店では最強のビスキュイ生地を堪能せねばならない。上の写真は『いちごのショートケーキ』。濃厚な風味と豊かな弾力を備えた重量級のスポンジ。そのインパクトは健在だった。『こだわりロールケーキ』をいただくと、その感動はさらに大きくなる。素晴らしい。

この後『ア・ラ・カンパーニュ』の神戸三宮店にも行ってみたが、こちらについては特筆することは無い。もうケーキは結構、と言うわけで、さらに近くをあちこち歩いてみることに。神戸BALでは『PARTENAIRE(パルトネール)』神戸店(2007)を視察。インテリアデザインは近藤康夫デザイン事務所。間仕切りを兼ねた有機的な形態の什器群が特徴的。個人的にはBAL開業時のバージョン(1994)の方が好ましい。続いてトアロードを挟んで向かいのブティック『LE CIEL BLEU(ルシェルブルー)』神戸店(2006)へ。内外装のデザインを手掛けたのはkeiko+manabu

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既存のビルをスチールの外皮で新しく覆った端正なファサード(ディテールの写真)。LEDの青いイルミネーションにもけばけばしさが無い。驚くべきはそのインテリア。モールディングにレースのカーテン、デコラティブな壁紙、と、素材そのものは至って普通であるにも関わらず、手数の少ない構成によって見事に引き締まった空間性が生まれている。2Fの床に用いられたグラフィックシートが醸し出す控えめな質感がまたいい。まさに王道的な「内装」。それがインテリアデザイナーではなく建築家の手によるものである点に、時代なんだな、と思う。

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同じくkeiko+manabuによってデザインされたJR高架の南向かいのちいさなブティック『BLESS(ブレス)』(2007)にも立ち寄った。ふたつの間仕切りがフロアを3分割するプラン。間仕切りの道路側にはそれぞれ異なる樹種の木目が拡大プリントされており、くり抜かれたかたちがそのまま裏側に厚みとなって出っ張ることで多様な什器が設えられている。この手の店に宿命的な商品量の多さには落胆せざるを得なかったが、極めてシンプルかつ知的なデザイン手法が実に楽しく、大変勉強になった。

2009年01月30日 08:00 | trackbacks (0) | comments (0)

旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・4日目

12/25。須賀さん宅で起床。少し仕事をさせていただいてから凌子さんとお別れ。2泊もさせていただいて恐縮です。地下鉄を南森町で降りて、ホテルに荷物を置き、さらにJRで大阪天満宮から大阪城公園へ移動。ホテルニューオータニB1Fの『今井』で遅い昼食。道頓堀に本店(1946年創業)のあるうどん・蕎麦店。こちらの店は三橋いく代氏(スタジオ80)が内外装のデザインを手掛けている。1986年オープン。伺うのはこれが初めて。

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上の写真はホテル内の共用通路に面した店構え。暖簾手前の壁面は色違いのカラーコンクリートを帯状に固め、小叩きで仕上げたもの。反対側は土壁調。パンフレットの写真を見たところ、元は磨き出し黒のウレタン塗装だったようだ。

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店内(上の写真)には12席の大テーブルに加え、4人掛けのテーブルが2セットに2人掛けのテーブルが4セット。それぞれ形状の異なるカラーコンクリートの意匠柱がフロア中ほどに3本直列し、ひとつが大テーブルに、ひとつがジカウンターに、もうひとつが床に直接突き刺さる。壁面は人の背丈ほどの高さまでが磨き出し黒のウレタン塗装の造作に覆われ、それ以外の部分と天井はフラットな塗装仕上げ。通路に面した黒壁の下半分にはガラスが嵌め込まれており、その境目が他の黒壁の目地の高さに呼応し、さらにテーブルの高さ、チェアの背の高さ(子供用チェアの高さまで)がぴたりと揃う。

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天井にはテーブルレイアウトに沿ってL字形に配置された照明造作(上の写真右/よく見ると塗装のトーンを天井と壁とで微妙に違えてあるのが分かる)。一見さりげない佇まいのコンパクトな空間ながら、まさしく一切が動かしようの無い厳しい整合性に支配されている。凄い。もっと早く拝見するべきだった。

床の大部分にもまたカラーコンクリートの小叩きによる繊細な仕上げが施されている(上の写真左)。こうした仕上げの手法は東京・西麻布の『ゆず亭』でも見ることができるが、空間全体の印象は丸きり対極的。

そして、天ざるそばと鴨なんばそばをいただいてさらに驚いた。蕎麦のコシと香りの素晴らしいこと。上品な出汁は見事な大阪クオリティ。これほどの蕎麦には東京でも滅多にお目にかかれない。目から鱗。これは本店にもぜひ伺わねば。

その後、JRで大阪天満宮に戻ってホテルの近くをしばらく散策。

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『天満天神繁昌亭』昼景。

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『大阪天満宮』大門に吊られていた方角盤。

繁昌亭に戻って夜席と『できちゃったらくご - クリスマススペシャル - 』。
こちらについてはまた後日まとめて。

終演後、北新地方面へ歩いて新御堂筋沿いのポルトガル料理店『ポルトガリア』へ。

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豚の耳とソラマメのサラダ、ゆでタコ”ポヴォア”風、タラのオーブン焼きご飯などを堪能。シンプルで素材の滋味あふれる品々。23時くらいに来てこんなにしっかりいただけるのが有り難い。おこめのプディングも美味しかった。

2009年01月28日 01:00 | trackbacks (0) | comments (0)

掲載誌・書籍など : Invitation 2009年3月号

1/24にぴあから発売された雑誌『Invitation 』2009年3月号(No.72)の特集「世界に誇るニッポンのバー」でlove the lifeがちょこっとお手伝いをさせていただいています。表紙は豊川悦司氏@dcbです。見てね。

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特集はインテリアデザインの名店とカクテルの名店にはじまり、計51店のバーを40ページにわたって紹介する充実した内容。世間に軽薄な飲み屋が幅を利かせ、近年あまり見向きされない存在であったように思われる「ストレートなバー」が、その間いかに成熟し、独自の進化を遂げていたかを概観することができます。love the lifeは特集のリードとなる解説文と、バーのデザインにおける東西の巨匠・野井成正さんと高取邦和さんの紹介文を担当するとともに、デザイン的に見た名作バーの選定に協力させていただきました。デザインやお酒に興味のある方なら無論のこと必見。都市文化的・考現学的にもユニークな資料なんじゃないかと思います。

私たちの書いたものはさておき、最も印象深いのは野井さんと高取さんへのインタビュー記事(文:大崎裕美さん)でした。簡潔平明な言葉からお二人のデザインに対する取り組みの本質となる部分が伺えます。インテリアデザインに携わる若い方々には、この2ページを繰り返し味わっていただきたいものです。

貴重な機会を下さった副編集長・大木さんとライターの大崎さんに感謝致します。残念ながら『Invitation』はこの号で休刊とのことですが、またどこかでお会いできることを楽しみにしています。

Invitation 2009年3月号 (amazon.co.jp)

2009年01月26日 05:00 | trackbacks (0) | comments (3)

旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・3日目

12/24。須賀さん宅で起床。ブログの使用法講習と帯結び法勉強会の後、地下鉄で大阪市内へ。

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上の写真は大阪市営地下鉄の御堂筋線梅田駅ホーム。以前写真を載せた心斎橋駅と同様、ヴォールトの天井+蛍光灯の巨大ペンダントライトによる贅沢で都会的な空間(別アングルの写真ペンダントライトのアップ)。しかし未だSuicaはJRでしか使えず、券売機の極悪インターフェイスも相変わらず。

地上へ出て『蘭館珈琲ハウス』の梅田大丸店へ。伝説のマスター・襟立博保が生前顧問を務めたという1972年開業の珈琲チェーン店。百貨店の紳士服フロアの片隅という場所にも関わらず、奥樣方で大いに賑わっていた。全席禁煙。ブレンドを2種とフルーツパンケーキを注文。

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珈琲は『六曜社』以上に軽め。それでも味はしっかりしており、カップの量が多く、驚くほど値段が安い。人口比的に見て全国一の喫茶店激戦区である大阪の地に完全対応しつつも質を落さない姿勢に敬服。昨年11月にはホワイティ梅田店が珈琲専門店と銘打ちリニューアルされた模様。今度はぜひそちらへ伺ってみよう。

再び地下鉄に乗って心斎橋へ。アップルストアでiPone用のAVケーブルを買って、市街を南へ向かう途中、戎橋の脇を通り掛った。

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高松伸氏の代表作のひとつ『キリンプラザ大阪』は綺麗さっぱり消滅していた。しばし愕然。

気を取り直して心斎橋筋をさらに下り、水掛不動で野井成正さんと合流。『桃酔(とうすい)』で魚料理をたっぷりいただいてからバー『わん』へ移動。もとは1999年にオープンするも、2002年の中座火災により消失。2003年のビル建て替え時に新たな空間として復活した。新旧ともに野井さんがインテリアデザインを手掛けている。
東京ではまず目にすることのない圧倒的ボリュームのカウンターに、今では懐かしさ以上に新鮮さを覚える。バックカウンターに吊るされた無数の細い煤竹が微妙にゆらぎながら繊細な陰影をつくり出す。この日のバーテンダーは『川名』こちらも野井さんのデザイン)、『JACK‘S INN』のオーナーでもある川名正博氏。お二人から貴重なお話を沢山伺うことができ、実に楽しく勉強をさせていただいた。なんと言う幸せ。

2009年01月25日 05:00 | trackbacks (0) | comments (0)

旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・番外編1

京都市中京区にて。

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普通の公園でした。

2009年01月23日 01:00 | trackbacks (0) | comments (0)

旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・2日目

12/23。昼前にホテルを出て地下鉄で京都駅へ。荷物を置いてからバスで三十三間堂まで。お隣の『ハイアットリージェンシー京都』を視察。京都パークホテルを改装して2006年にオープン。ロビー部分とレストランフロアのインテリアデザインをスーパーポテトが出掛けている。

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上の写真は奥からエントランスを見返したところ(こちらは逆にエントランスから奥を見たところ)。格子パターンの鋳鉄パネルに覆われた天井が拡がりの感覚を与え、その空間は智積院の庭へと透けてゆく。視覚的軽快さと物質的重厚さ。その両方を同時に印象づけるユニークなデザイン。

食事は地下1Fの和食レストランフロア『東山(とうざん)』で。こちらはロビー以上に見応えのある空間だった。大きなフロアに石やスチールの造作がざっくりと余裕を持って配置され、実に穏やかな風景をつくり出している。アジア各国でメガレストランを手掛けたスーパーポテトの手法が、磨き抜かれたかたちで里帰りしたように思われた。寒鰤と聖護院蕪の丼ぶりはボリュームたっぷりでこれまた大いに満足。残念ながら写真はエントランスだけ。

再びバス移動。超ド定番観光地にして未だ勝野がまともに見たことのなかった清水寺へ。

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茶わん坂から仁王門を抜けて舞台に至るまでの浮かれぶりにややくたびれつつ歩を進める。立派な檜の床は話に聞く通りピンヒールの跡だらけだ。そんなこんなで阿弥陀堂まで到着すると、ようやく上の写真の光景が。清水寺の見所は何と言ってもこの木造人工地盤が醸し出す土木的迫力に尽きる。

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下から見るとさらにカッコいい。欅の丸柱が林立し、本堂と舞台を支える。筋交いを持たない懸造りの構造(さらに別の見上げ写真と廻廊下辺りの美しい石垣)。
途中の茶店で一服しつつ、ふと茶金さん(はてなの茶碗)が居たのはどの辺だろうかと思う。残念ながら茶店の茶碗はプラスティック製。

再度バスに乗って東山から地下鉄へ。市役所前から河原町を下り『六曜社(ろくようしゃ)地下店』へ。1950年に一階店が開業し、少し遅れてこの地下店が出来たそうだ。日中は自家焙煎珈琲の専門店で18:00以降はバータイムとなる。

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暗色の木造作に覆われた間口の狭い店内には10席ほどのカウンターとテーブル席が4つ5つ。ちょうど混みはじめの時間帯。手前階段脇のカウンター席に滑り込んでブレンドとドーナツとロールケーキを注文。

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カップにたっぷりのコーヒーの味は軽めながらバランスに優れる。自家製ドーナツは表面がかりっと固めで中はずっしりもっちり。それでいて口溶けが良く甘さは控えめ。この店のこの組み合わせはつくづく最強だ。互いに最適化された素朴にして繊細な風味にうっとり。ロールケーキもその方向性は同様。

地下鉄で京都駅に戻ってJRで大阪入り。福島の駅で須賀さんご夫妻と待ち合わせてすぐ近くの横丁にある串揚げ店『髭政』(ひげまさ)へ。1Fにカウンター席が10弱、2Fにテーブル席がいくつか。この日はテーブル席でくつろがせていただいた。早くも疲れたのか、ビールで即いい気分に。

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創作的な串揚げ、となるともう大阪の独壇場。とりわけこの店はその独創性とコストパフォーマンスの高さによって、舌の肥えた客筋のあいだで一目置かれる存在とのこと。こんなものと奈良漬けが、まさかこれとブルーチーズが、と言った具合で目から鱗の連続。今度はぜひワインで、かつカウンターでいただいてみなくては。

2009年01月22日 03:00 | trackbacks (0) | comments (0)

旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・1日目

12/22。羽田から伊丹へ飛び、高速バスで京都駅へ。地下鉄を烏丸御池で降り、ホテルに荷物を預けて、散策を開始したのがちょうど正午過ぎ。

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烏丸御池のひとつ上の北東角にある『とり安』で昼食。鶏肉販売と鶏料理の店。1890年創業。中高層のビルに囲まれた簡素な木造二階建が印象的だ。骨格のみを残してその身体をすっかり失いつつある京都市街にあって、その佇まいは毅然として見える。少し出遅れたようで、しばらく並んでから店内へ。10ほどのカウンター席と4人掛けのテーブル席ふたつがぎゅう詰めになっている。最奥のテーブルに相席させていただいて「からあげ丼」を注文。

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とろとろの卵とだし汁がたっぷり。ご飯の中には驚くほどたくさんの唐揚げがごろごろと混じっている。見目麗しく、すこぶる美味い。その上、安くてボリューム満点。

烏丸通を西側に渡って、『ユニオン』(1953年創業の喫茶店/外観内観)で少し時間をつぶしてから『omo』(森田元子氏の和装店/外観)で凌子さんと合流。続いて『三浦清商店(みうらせいしょうてん)』へ。白生地の販売と染め・悉皆(しっかい)の店。帯揚の染めをオーダー。

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先ずは白生地を選ぶ。シンプルかつ大胆なストライプ調の織の2種。色見本帳を何冊か拝見して、それぞれの色を決める。

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小一時間で発注完了。ほんの小さな買い物にも関わらず、とても親切丁寧に対応していただいたことに恐縮し、感動する。

総屋(そうや)』(友禅)と『SHINA』(『誉田屋(こんだや)』(帯)の奥にある永澤陽一氏プロデュースの雑貨店)を覗いてから『紫織庵(しおりあん)』(川崎家住宅)へ。大堀造に洋館をくっつけたユニークな住宅(外観洋館内部)。1926年築。現在は襦袢の展示販売施設として公開されている。

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建物はふたつの庭を取り囲むように配置されている。広縁と庭を隔てる大きな引戸には大判の波打ちガラスが用いられており、これは建設当時から一度も割れずにそのまま残された貴重なものであるとのこと。

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町家にもこんなに開放的なスタイルがあったのか、と興味深く拝見した。レトロ襦袢のコレクションも堪能。

堀川通まで西進。『岡重』(おかじゅう/友禅・雑貨/外観)で洒落衣復刻文様柄・鯛の風呂敷をゲットしてから東へ戻り、年の瀬の『錦市場(にしきいちば)』を歩いてみる。

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つい嬉しくなっていろいろと買い物したくなったものの、どうにか思いとどまる。『錦 そや』(豆腐料理)で夕食。接客も行う料理長氏はちょっとびっくりするくらいに覇気のない人物だったが、腕は悪く無さそうだ。料理はさっぱりと上品な味付けに手が込んだ盛り付けで、そのわりにあまりに安い。いろいろと心配な部分はあったが、客としては十二分に満足させていただいた。内外装のデザインは杉木源三氏(スペース)。市場の賑わいとは対照的な簡潔さがいい。

凌子さんを三条で見送ってから祇園へ移動。ほぼ10年ぶりに『It's Gion Duex』へ。水谷光宏氏(クル)デザインのバー。オープンは1995年。柔らかい光を放つ楕円のFRP壁に包まれると、だんだんと重力が無くなってゆくような心地がする。白川沿い(中央の建物2階が『It's Gion Duex』)も随分雑然としてきたが、この店の風景は相変わらずで安心。
と、思ったらどんどん席が埋まって騒がしくなったので、河原町まで引き返して京都BAL裏手の『LOOP』に行ってみた。辻村久信氏(辻村久信デザイン事務所)デザインのバー。1999年オープン。こちらへ伺うのは初めて。床壁天井が大胆な角Rで繋がってカウンターへと続くアルミ張りの空間。凄い納まり。地下2階であることを忘れるような賑わい。そして激しくリーズナブルな勘定に驚いて、この日の行程は終了。

かならずしも“いけず”ではなかったりするのが京都の奥深さ。

2009年01月15日 15:00 | trackbacks (0) | comments (0)

研究活動のご連絡 : レクチャー@OVE 2008/12/13

12/13。青山OVEでレクチャー『商環境デザイン史外伝・その1 Ver.1.0』。今回は開始時間を早めたこともあってほぼ予定通りの時刻に終了。仕事を捨て置き、忘年会の誘いを振り切って、激しくマニアックなレクチャーにお集り下さった猛者の皆様、どうもお疲れさまでした。古田陽子さんほか、OVEの皆様に感謝いたします。

12/13にレクチャーやります(November 4, 2008)

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Photo : Shinichi Sato

終了後、塩見一郎さんにお会いし、じっくりお話しをさせていただいた時間はとても貴重なものでした。「最後のアトリエ派」を自認する塩見さんの修業時代のエピソードは実に凄まじいのなんの。そして何より心を打ったのは、塩見さんの師匠である吉尾浩次氏に対する敬愛の深さです。かつてインテリアデザインにもこんな世界があったのかと驚き、感動しました。

レクチャーの最後に次回予告をやってしまいましたが、今のところ開催の時期、内容ともにまだ未定です。決まり次第こちらでご案内させていただきます。

2009年01月14日 13:00 | trackbacks (0) | comments (2)

掲載誌・書籍など, 日々の生活と雑記 : Graphis Design Annual 2009・他

昨年12月にGraphis社から『Graphis Design Annual 2009 』が刊行され、love the lifeの作品『alternative』がPlatinum Awardのひとつに選ばれました。全掲載作品のうちベスト10、と言うことになるかと思います。『alternative』のデザインが米欧のメディアに果たして評価されるのかどうか、正直なところ半信半疑でのエントリーだったのですが、意外な結果に驚きました。大変嬉しく、光栄に思います。見開き2ページとボリュームは少なめですが、見てね。

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オーナーの渡辺佳則さん、グラフィックデザインを手掛けて下さった新目要さん、施工担当のイカハタ・清原さんをはじめ、『alternative』に関わった全ての方々に心から感謝致します。

Design Annual 2009 Winners (Graphis)
Graphis Design Annual 2009 (Graphis)
Graphis Design Annual 2009 (amazon.co.jp)

もうひとつ、昨年10/28に第2回AICAショップデザインコンテストの結果発表があり、love the lifeの作品『阿佐谷銘茶楽山新店』は入選となりました。前回内田繁氏に続き、今回の審査委員長・杉本貴志氏にもいくらか評価していただけたのだとしたら、大変有り難いことです。

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オーナーの古川貴則さん、施工担当のイカハタ・清原さん、竹内さん、武田さんをはじめ、『阿佐谷銘茶楽山新店』に関わった全ての方々に心から感謝致します。

第2回AICAショップデザインコンテスト

2009年01月14日 01:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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