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都市とデザインと : CSデザインの過去・現在・未来

CSデザインセンターで開催された『2つのトークセッション - CSデザインの過去・現在・未来』に関する簡単な覚え書き。

トークセッション〔1〕(11/25)永井一正×内田繁
ナビゲーター:萩原修

CSデザイン賞概説(中川ケミカル・中川幸也社長)
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看板製作『中川堂』 - ペンキを顔料から調合する時代
・1940年代に蛍光灯の普及
 行灯看板の増加/ペンキを延ばしてフィルム化して対応
・戦後の経済復興/技術者不足
・デパートのディスプレイ製作の増加/工事時間短縮の必要
→1961年にディスプレイ用新製品開発に着手
・カッティングシート(CS)の誕生
・ほとんど売れずに数年が経過
・新幹線や成田空港のサインなどから普及
・CIブームへの対応
→『中川ケミカル』の分離独立
・色公害への懸念
・ボカシができないことによる新しい表現の必要性
→デザイン賞を発案
勝見勝氏へ審査員を依頼/トロフィーは五十嵐威暢氏がデザイン

歴代CSデザイン賞受賞作品解説(永井氏,内田氏)
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・第1回:つくば万博の告知/ビルファサードへのグラフィック表現
・第2回:タイポグラフィとパターンの複雑化
・第3回:西武美術館(田中一光)/グラフィックとCSが格調高く結びつく
・第4回:松屋ウィンドウ(ハルオ宮内)/イラストの拡大による表現
・第5回:七十七銀行/地方での表現の可能性がひろがる
・第6回:なんば高島屋/立体的表現
・第7回:地下鉄南北線/切り絵イラストとのマッチング
・第8回:金馬車(妹島和世)/建築素材化するCS
・第9回:イッセイ・ミヤケのウィンドウ/多彩な色による表現
・第10回:資生堂(工藤青石)/はがすことで変化するグラフィック
・第11回:資生堂(工藤青石)
・第12回:原宿のビル工事仮囲い/都市空間に対する節度ある表現
・第13回:名古屋デザインデパート/フロア全体にグラフィック
・第14回:ヒロオ・コンプレックス(廣村正彰)/建築表現の深まり
・第15回:イナリアンジェラート・ロノ(三宅博之)/「影」の素材化

まとめ
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永井氏
・時代の証言としてのCSデザイン賞
・グラフィック・建築・素材の三位一体的表現の発達
・空間デザインとグラフィックデザインのボーダーレス化
内田氏
・軽さ・薄さ・はかなさへの志向
・サイズに制約の無い平面表現

トークセッション〔2〕(12/5)廣村正彰×小泉誠
ナビゲーター:萩原修

廣村正彰氏・小泉誠氏とカッティングシート(CS)
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廣村氏
・第14回の大賞などを受賞
小泉氏
・第9回の装飾部門銀賞受賞
・住空間にCSはほとんど使わない
・展示イベントでは自分でシート貼りをやることがある

CIとカッティングシート(中川社長)
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・全く同じ色を繰り返し使用できる
・コンピューターカッティングの発達
リタックシート、カバーシートの開発
→第3回CSデザイン賞でふたつの準大賞 - 三菱銀行CI,日石CI

CSデザイン賞について(廣村氏,小泉氏)
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・金馬車(妹島和世建築設計事務所)
 小泉氏:現代の看板建築/ソットサスが高く評価していた(JCD
・ヒロオ・コンプレックス(廣村デザイン事務所
 廣村氏:単なる「表面」ではなくなってゆくCS
    「素材だけでは伝わりにくいもの」を意識化するCS
・イタリアンジェラート・ロノ(三宅博之デザインオフィス
 廣村氏:物質性に寄らないデザインの可能性
     →案内サインに物質性は必要ない
 小泉氏:フェイクぽさが個人的に好きではない
・東証アローズ(廣村デザイン事務所)
 小泉氏:空間に挑むCS
・丸ビル(廣村デザイン事務所)
 廣村氏:空間に入り込むCS
・横須賀美術館(廣村デザイン事務所)
 廣村氏:ピクトサインがあれば文字サインはいらない
     写真をサインに使おうとしたが却下される
     →女子社員に判断を委ねるクライアント担当者について
     「カッコいい」が「カワイイ」に負ける
     「カワイイ」を取り入れながらデザインする
・心斎橋そごう工事仮囲い(イチハラヒロコ)
 廣村氏:言葉(コピー)の力を再認識させられた
     元来工事仮囲いは新しいメディアとして「表現」された
     →現在は「広告」化して別物となりつつある

まとめ
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小泉氏
・手切り“リアル”な表現もあり得るのでは
 (コンピューターカッティングだけではなく)
廣村氏
・住宅にCSが入っていない原因は何か?
 →CSは生活に入ってゆけるのか?
・グラフィック表現の空間化・建築化
 →より体験的な部分にまで評価基準を拡げることは可能か?
 (単なる見た目による評価ではなく)

2009年02月16日 04:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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