6/23。八雲で打合せの後、外苑前へ移動。プリズミックギャラリーで『「ISOLATION UNIT」展』を見てから外苑西通りを駅へと戻る途中、青空にそびえる『ドーリック』の前で思わず立ち止まった。1991年築のオフィス・商業ビル。設計は隈研吾建築都市設計事務所。
出来立ての頃に発散されていた濃厚なハリボテっぽさはすっかり薄れた。ややくすんだ質感の中に繊細な面処理が浮かび上がり、落ち着いた佇まいさえ感じさせる。ドリス式(私たちが学生の頃には「ドーリア式」と教わった)の巨大な柱の中身はエレベーターシャフト。別アングルからの写真はこちら。
年月が建物を完成へ導く、とは言うものの、この『ドーリック』にそれが当てはまるとは、よもや思わずにいた。都心にある隈作品の中で、個人的には一番好きかもしれない。ポストモダンの華。