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life of "love the life"

落語初心者のメモ : 落語初心者のメモ 2009年7月

7/5。内幸町ホールで『桂雀三郎独演会』。桂雀太さんで『天狗刺し』、雀三郎師匠で『胴乱の幸助』、仲入り、柳亭市馬師匠で『あくび指南』、雀三郎師匠で『三十石』。幸助のいびつなキャラがいかにも自然に淡々と描かれ、河畔の眺望が高座から蜃気楼のようにひろがる。『三十石』は演者の方によって、同じ淀川でもずいぶんと風情が異なる。この日はとりわけ未明以降の様子が心に残った。すっかり夢心地。でも、雀のおやどで拝見したような爆発的な高座を東京でもぜひ拝見したいなあ、と思ったり。

7/8。みたか井心亭で『寄席井心亭 数えて百六十九夜 文月』柳家花緑師匠の会。柳家緑君さんで『真田小僧』、花緑師匠で『高砂や』、仲入り、柳貴家雪之介師匠の大神楽、花緑師匠で『宮戸川』、花緑師匠で『二階ぞめき』。はじめて拝見した雪之介師匠が凄い。日本刀に生卵。座敷は驚愕と拍手の渦。この狭い場所でそこまでやるか。花緑師匠は軽妙な根多をみっつ。流れもテンションもいつも通り。しかし拝見する度に師匠ご自身が「落語化」し、高座の面白味が増大する。『二階ぞめき』の若旦那との同化ぶりはほとんど幻惑的だった。

7/11。三鷹・星のホールで『柳亭市馬独演会』。柳亭市也さんで『道具屋』、市馬師匠で『ふだんの袴』、恩田えり師匠を高座へ迎えてのお囃子の演奏、市馬師匠で『締め込み』、仲入り、市馬師匠で『船徳』。『締め込み』が素晴らしかった。庶民生活の悲哀と強烈なナンセンス。堪らない。

7/15。みたか井心亭で『寄席井心亭 数えて百七十夜 文月』林家たい平師匠の会。林家たこ平さんで『長短』、たい平師匠で『七段目』、三遊亭歌奴師匠で『寝床』、仲入り、たい平師匠で『千両みかん』。流麗の一言に尽きる歌奴師匠。心地良過ぎて思わずうとうとしそうになるのもまた落語の幸せ。たい平師匠の『七段目』は何度拝見しても爆笑。『千両みかん』は番頭の心境を丁寧に描いての静かな幕切れに思わずしみじみ。

7/24。人形町・日本橋社会教育会館8Fホールで『WAZAOGI落語会 円丈フェスティバル2009「百年目の夜」』。三遊亭丈二師匠の小噺、三遊亭円丈師匠で『文七元結』、仲入り、円丈師匠・丈二師匠・千葉しん師匠で『DJトークショー』、円丈師匠で『百年目』。お久と文七の関係にオリジナルのエピソードを追加することで物語としての奥行きを増した『文七元結』に驚き。『百年目』は花見の番頭のはじけ具合に爆笑。一転、終盤では旦那と差し向かいの場面が極めて丁寧に描かれ、涙を誘う。結果、展開そのものは鉄壁のスタンダードさで、そのことにかえって驚いた。円丈師匠の古典はやっぱり「新しい」。

2009年08月16日 22:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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