8/8。日本橋で遅い昼食。コレド内4Fにある『妻家房』日本橋店へ。2004年オープンの韓国料理店。インテリアデザインを手掛けたのは飯島直樹デザイン室。ぜひ伺わねば、と思い続けて不覚にも5年が経ってしまっていた。
錆風塗装の鉄板に丸穴をグラフィカルに配した店構え。2枚の薄いプレートが細いフレームを挟んで共用通路側と客席側にビス止めされ、厚み数cmほどの壁を成している。その内側、と言うかスキ間は白くペイントされており、下方からハロゲンランプの間接照明がライトアップする。
店内は思いのほか広く、席数は合計80弱とのこと。上の写真は最奥からエントランスの方を見返したところ。左手には絶妙な高さのローパーティションで区切られたボックス席がいくつか並び、そこを通り抜けた向こうにもさらにテーブル席がある。内装もまた錆鉄の質感と、同じトーンに染色された木材とで構成され、丸形蛍光灯によるサークル状の照明器具が間仕切りの丸穴に呼応する。基本的な照度は壁際の間接照明と、最少限のダウンライトでまかなわれている。
上の写真は店内側から見た間仕切りのディテール。重厚な素材と、浮遊感さえ覚える軽やかな形式。他ではまず味わえないアンビバレンス。これが実に心地良い。
石焼ビビンパ・プルコギセットと冷麺・チヂミセットでがっつり腹ごしらえ。どれもさっぱりとした味付けで、近頃すっかり縮こまってしまっている私たちの胃袋にもすんなりと収まった。この内容、この空間にして価格は至ってリーズナブルだ。昼から夜までノンストップで営業しているのがまた有り難い。
妻家房 日本橋店/東京都中央区日本橋1-4-1 コレド日本橋4F/03-5204-0108
11:00-23:00(日祝-22:00)/不定休(コレド日本橋に準ずる)