9/29発行の日経BPムック『Designers'』vol.2に『商環境デザインの源流|境沢孝の軌跡』という記事が掲載されています。love the life は企画・取材のお手伝いと全文の執筆を担当しました。見てね。
記事は1950年代から90年代にかけて商環境デザインの先駆者として活動した建築家/インテリアデザイナー・境沢孝(1919-2001)の作家論、作品紹介、境沢の活動と関係の深い方々へのインタビュー(ガラス作家・横山尚人氏、インテリアデザイナー・森豪男氏、内田繁氏、境沢健次氏)などで構成されています。ボリュームは10ページと多くありませんが、内容的にはかなり濃密で貴重なものになったと思います。代表作の写真(カラー!)、手描きの図面やスケッチなど、蔵出しもしくはそれに近い資料もいくつかあります。内田繁氏との共作である『ソワ2』の写真(白鳥美雄氏撮影)などはカッコ良過ぎて鼻血が出そうになりました。デザイングループ・ポエフォルムに関する画像が用意できなかったことなど、心残りもあるにはありますが、境沢と商環境デザインの黎明期を知る上で、現時点において最も有用な資料ではないでしょうか。山本編集長、大変お疲れさまでした。
商環境デザインの主体が専門のインテリアデザイナーではなく新進の建築家へとシフトしつつある現在と、境沢が登場した時代とは、どこか深い部分でリンクしているように思われてなりません。いま彼の活動を振り返っておくことが、いずれ一定の意味合いを持つ時が来そうな予感があります。
Designers' vol.2(Amazon.co.jp)