藤枝、三方原に続いて3つ目の静岡茶は島田市・伊久美から。下の写真左からなかやす園の『大井早生』、『さやまかおり』、『静7132』、『伊久美の在来種』。
『大井早生』はその香りこそ控えめながら、上品なコクがふわりとひろがるようなまろやかさが素晴らしい。一方、印度雑種系統の茶葉を用いた『静7132』の香りは実に豊かで複雑。鮮烈な甘味を取り巻くようにして、桜やジャスミンを思わせる様々な風味が現れる。『蘭龍』のような重厚で強烈な個性派ではなく、やはり『大井早生』に共通する優しさと、独特の華やかさを兼ね備えたお茶だ。
このふたつに比べると『さやまかおり』、『伊久美の在来種』の個人的印象はやや弱かった。在来種本来の味を確かめたいので、次の機会にはぜひ『荒茶』を取り寄せてみようと思っている。