昨年12/9。西葛西での打合せ後、夕刻に『達人』へ初めて伺った。2006年に開業した自家製麺のラーメン店。駅南口のエスカレーターを地上に降りて目の前の通りを左へ。しばらく進んで右手の裏道に入るとマンションビルの1Fに居酒屋風の店構えが現れる。
引戸を開けるとすぐ右手に食券の販売機があり、その並びにあるガラスの間仕切りの向こうは製麺機が鎮座する小部屋。さらに向こうにテーブル席がいくつか。中央の通路を挟んで左手がL字型のキッチンカウンターとなっている。暗色の木造作を貴重とする内装は、おそらく店構えともども居酒屋か蕎麦屋の居抜きに若干の手を加えたものだろう。この日は一番手前のカウンター席へ。正油つけ麺と塩つけ麺を注文。
つけ麺が登場してまず盛り付けの美しさに驚いた。長皿に中太の麺が一箸分ずつ整然と並び、手前にゆで卵と分厚いメンマ(近景)。上の写真手前にあるつけ汁の碗の隣には追加のつけ汁が入った徳利があらかじめセットされている。こちらは塩つけ麺全景(そのつけ汁近景)。
上品かつインパクトがあるのは見かけだけではない。もっちりした弾力のある麺は実に素晴らしい食感。つけ汁はそれぞれに風味濃厚で、後味にキレがある。薄くなったり冷めたりすれば、徳利から好きなだけ足せば良い。さらにユニークなのは、食後に注文すれば無料でつけ汁の塩気を抑えるためのスープが供されること。おかげでけっこうなボリュームがあるにも関わらず、麺もつけ汁もすっかり平らげてしまった。
つけ麺もラーメンもあまり食べる機会の無い私たちだが、ここまで洗練されたものが存在するとは恐れ入った。しかもこの内容にしてたまげるくらいに値段が安い。この日は頼まなかったラーメンも、そのうちぜひいただきに伺わないと。
達人/東京都江戸川区西葛西6-25-6/03-5696-1363
11:30-14:30,17:00-22:00/月休(月に一度不定連休)