12/9。『達人』でつけ麺の後門前仲町へ移動。こちらも初めての『カフェデザールピコ』へ伺った。2002年オープンの自家焙煎珈琲店。永代通りを深川不動尊入口と富岡八幡宮入口の間の信号で南にそれて巴橋を渡り牡丹二丁目の信号を左手へ。しばらく行くと右手にグリーンのテントの下に大きな折戸の店構えが現れる。なぜかテントに「3号店」と書いてあるが、これは今後「2号店」、「1号店」と逆順に出店してゆく予定だからなのだそうだ。左脇のドアから店内へ。
入るとすぐに物販棚とカウンター。右手の折戸の内側は季節がよければオープンカフェになるであろうテーブル席がいくつか。間仕切りを挟んでフロア右側にベンチシートのテーブル席が並び、中央に通路、フロア左手に大きなハイカウンター。フロア奥には焙煎やハンドピックなどの作業を行うガラス張りの部屋がある。オフホワイト基調に明るい色の木造作を配した内装は簡素でややチェーン店ぽいが居心地はそう悪くない。間仕切りそばのテーブル席に落ち着いて、ブレンドとガテマラ、続いて深煎りブレンドとパプアニューギニアを注文。
ペーパードリップならではのクリアで軽いキレ味がそれぞれの珈琲の特徴を明快に引き立てる。どれにも通底するのはまるく豊潤な風味。その質の高さに加え、ブレンドとストレートは別種をお代わりしても割引になるというサービスはなんともありがたい。下町のさらに外れの立地ではあるものの、これで儲かるのだろうかと心配になるくらいの太っ腹さだ。
豆の評価や焙煎の新しさが売りの珈琲店が主流を成しつつある昨今。私たちはそうした文言を前にするとどうも条件反射的に眉に唾をつけたくなってしまう。こちらもそうした店のひとつではあるが、その珈琲は掛け値無しに美味い。他のメニューもぜひいただいてみなくては。
カフェデザールピコ/東京都江東区牡丹3-7-5-1F/03-3641-0303
9:00-18:30LO(土日祝12:00-17:30LO)/火休