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都市とデザインと, 食べたり飲んだり : オレノパン 一乗寺本店

7/25。『オレノパン』一乗寺本店で昼食。フレンチレストラン『おくむら』の系列店として2008年10月にオープンしたベーカリー。内外装デザインは辻村久信デザイン事務所。以下、写真はクリックで拡大。

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一乗寺下がり松のバス亭から白川通を北上し、白川沿いの細道へと右折。少し進むと1Fを白木の短冊、2Fをダークグレーのサイディングで覆われた妻入りの店構え(上の写真)が右手に現れる。大きなガラス窓の向こうに並んだパンを横目に建物の左にある白い階段を上がり、突き当たり右側のエントランスから店内へ。ドアを開けると目の前にあるレジを挟んで左手にキッチン、右手に売場。パンを選んでレジ前の細い通路をキッチン側へ進むと、すぐ左手に2Fへの階段がある。

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内装は白い造作をベースに木造部材のテクスチャーを生かしたもの。1Fキッチンの天井だけがダークグレーのパネル張りとなっている。上の写真は2Fの客席全景。左手にある手前に出っ張った壁の向こうはトイレ。スリット状の窓が空いた壁の向こうには2Fのキッチン。小さなフロアに十数席がコンパクトに収まり、白い羽目板張りの壁が入れ子の小屋をイメージさせる。端正であると同時に自然で可愛らしい雰囲気も感じさせるインテリアだ。

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上の写真がこの日いただいたパン。給仕の際に二人分にカットして下さった。生キャラメルクリームパン(写真左上)を筆頭に、どれも具材の風味が大胆に生かされている。ものによっては好みがはっきり別れそうではあるものの、インパクトは十分。一乗寺まで足を運ぶ甲斐も十分にある。今年7月には祇園店もオープンしているが、この空間を利用できる値打ちは代え難い。

私たちが特に好きな一品はこの日頼まなかったゆず食パン。今度はぜひイートインでいただいてみよう。

オレノパン 一乗寺本店/京都府京都市左京区一乗寺谷田町5/075-702-5888
9:00-17:00/月休

2010年11月22日 04:00 | trackbacks (0) | comments (4)

都市とデザインと : 四条大橋西詰・東華菜館 本店

7/18。正午から『東華菜館 本店』で会食。四条大橋西詰南側にある建物は1926年にビアレストラン『矢尾政』として竣工。その後オーナーが代わり1945年から中華料理店として営業を続けている。ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計を手掛けた唯一の飲食店ビルとのこと。以下、写真はクリックで拡大。

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上の写真は四条大橋から見た建物全景。レリーフ状のテラコッタタイルのパターンや屋上の瓦にスパニッシュスタイルが見て取れる。右寄りにある塔屋はエレベーターのマシンルーム。こちらはもう少し近づいたところの北東角近景。

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上の写真は四条通に面した北側ファサード見上げ。その下の方にあるエントランス周りの装飾に目を凝らすと、カサゴのような魚や貝の装飾があるのが分かる。こちらはエントランス全景。青銅色の欄間から少し奥まったところが通常開閉されるドアで、その上にはホタテ貝と2匹のタコの装飾がある。海産物バロック。

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店内に入ると1階客席は上の写真のように壁も天井も重厚なスパニッシュスタイルのパターンで埋められている。おそらくカラーガラス製かと思われるペンタントライトは元々あったものではない。キノコを逆さにしたような独特のデザイン。ミスマッチだが不思議にカッコいい。

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エントランス右手に案内され、現存するものとしては日本最古と言われるエレベーターに乗り込み、この日は4Fの客席へ。1Fに比べると装飾も色使いもぐんとカジュアル。明るく開放的な空間だ。上の写真がその全景。さながら上海か香港のようなコロニアルな雰囲気も感じられるのは、中国風のものに変更されたペンダントライトのせいだろうか。こちらは天井とペンダントライトの近景。こちらは西側客席まわりの近景。

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いただいた料理はアワビ・エビ・イカの和え物、季節の野菜炒め、エビチリ、スブタなど。どれも実に彩り良く、さっぱりとした味付けが素材を引き立てる。安心感のある美味さ。なるほど、これぞ京都でも随一の繁華街にあって60年以上愛され続ける中華料理店ってことだ。窓の外に南座周辺の雑然とした風景を眺めながら、大いに納得した。

東華菜館 本店/京都市下京区斎藤町140-2/075-221-1147
11:30-LO21:00/無休

2010年11月11日 03:00 | trackbacks (0) | comments (2)

食べたり飲んだり : 下鴨・加茂みたらし茶屋

7/17。『茶寮宝泉』を出て下鴨本通を南へ。北大路と御蔭通の中間辺り右手に『加茂みたらし茶屋』がある。創業は1922年とのことだが、みたらし団子発祥の地とされるだけに元の由来は随分と古いようだ。後醍醐天皇が下鴨神社で休息した際に献上された、あるいは秀吉の北野大茶会に献上された、との言われもある。以下、写真はクリックで拡大。

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上の写真左が通りへ突き出した行灯看板。写真右が木造二階の左側にあるエントランスまわり。マークや提灯などにみたらし団子の意匠がさりげなくあしらわれているのが面白い。店内に入ると正面にカウンターがあり奥にキッチン。フロアの右半分は通り側から奥までがテーブル席。建物の左側には鬼子母神の祠があり、手前の小庭に置かれた緋毛氈の園遊床も客席として利用できる様子。すでにお茶は十分にいただいていたので、この日はみたらし団子をテイクアウト。団子をみつにどぼんと漬けて一気にパッキングする店員の方の見事な手際に思わず目を奪われた。

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で、そのパッケージが上の写真左。三角錐が基本形で、数が10本ともなるとこのように自立する。紐を解いて包み紙と竹皮をはがすと写真右のような状態。たっぷりのみつとともにビニール袋にぎゅっとつまった団子はなんとも迫力のビジュアル。さてどうやって食べようか、と一瞬困惑してしまうのもまた楽しい。

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上の写真がみたらし団子全景。その姿は下鴨神社の御手洗池(みたらしいけ)に浮かぶ水泡を象ったとのこと。5つの団子で五体を表し、先端とその次に間隔をおくのも決まり事らしい。団子はもちもちとした弾力と焦げ目の香ばしさが印象的。そこそこ食べごたえがある。みつは先のビジュアルに反して質感も風味もさらりと上品でくせがない。『初天神』で金坊が買ってもらう団子はきっとこんなだろうな、などと想像しながら美味しくいただいた。それにしても、同じ京都のみたらし団子とは言え『みよしや』とはまるきり別物であることには驚くばかり。次回はぜひ店内であつあつをいただいてみよう。

加茂みたらし茶屋/京都府京都市左京区下鴨松ノ木町53/075-791-1652
9:30-20:30/水休

2010年11月01日 06:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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