8/16。川端三条ではまぞぉさんチームと合流し、京阪で東福寺へ。駅前の本町通をしばらく南下。九条通を横断し、東福寺交番のサインが現れたところで左折。北門をくぐり、道なりにまたしばらく。洗玉澗と呼ばれる渓谷に掛かる臥龍橋(1847年建造の木造橋廊/橋の途中での写真)を渡り、日下門からようやく境内に入る。左に経蔵、右に本堂を見ながら奥へと進み、庫裡の入口で拝観料を納めていよいよ方丈庭園へ。建物(1890年築)の四方を重森三玲デザインの庭が取り巻く。1938年の作庭。以下、写真はクリックで拡大。
東福寺方丈航空写真(Googleマップ)
庫裡の廊下から渡り廊下に出るとすぐ右手に登場するのが東庭。上の写真は正面右側から、こちらは左側から見たところ。苔と白砂の平面に円柱型の石が点在し、北斗七星を構成する。これらの石材は境内南西にある東司(とうす/便所)の柱石の余りとのこと。
上の写真は渡り廊下の反対側を見たところ。方丈の正面にひろがる南庭。大きさも高さも様々な石が苔の築山へと視線を導くように置かれている。こちらは正面左側から、こちらは右側からの眺め。こちらは白砂と苔と葛石がぶつかる右側手前隅の厳しいディテール。幾何学的にミニマライズされた鎌倉庭園。
方丈正面を通って右へ回ると西庭。上の写真は正面やや右側から見たディテール。方形に刈り込んださつきが市松に配置され、苔の曲線とぶつかり合う。こちらは南庭側から見た西庭全景。こちらはさつきを手前に通天橋を眺めたところ。
縁側をさらに建物の裏側へ進むと北庭へ至る。上の写真は正面左側からの全景。苔の面に市松に置かれた敷石のグリッッドは、奥へゆくに従ってその密度を粗くし、やがてサツキの丸い刈り込みとその奥のモミジへ、さらにその向こうの渓谷へとかき消える。こちらは同じ方向を見た横位置での全景。こちらはやや近景。こちらは正面右側からの全景。下の写真は北庭の手前側ディテール。緑の浸食が全景とは異なるかたちで進んでいる。
様式から抽象へ、そして無へと連なる全体構成は、極めてシンプルであればこそ、強く心に響くものだった。
方丈を離れ、本堂の東側を通って三門(1405年築)に目を見張りつつ南下。六波羅門を抜けて次の目的地へ。龍吟庵を見逃したことに気付いたのは随分後のこと。また行かなくちゃ。