2012/4/7。京阪で大阪市・中之島へ。国立国際美術館で『草間彌生 永遠の永遠の永遠』。最終日の前日に滑り込み。
美術館に着くとまさかの長い長い行列。現代美術の展覧会であるとは言え「クサマ」の認知度は別格なのだと改めて思い知らされた。幸い入れ替えはスムーズで、待ち時間は屋外で15分、屋内に入ってさらに15分ほどで済んだ。上の写真はB1Fカウンターでチケット購入後、B3Fの会場入り口にたどり着くまでの途中で撮ったもの。会場外の動線上に鎮座する『大いなる巨大な南瓜』(2011)のまわりは記念撮影の人だかり。こちらの写真左は別の場所から見た南瓜と来場者の列。写真右は南瓜近景。FRPにウレタン塗装の表面は極めて滑らか。パターンはくっきりとしている。よく見ると黒をベースに黄色を重ねてあるようだったが、実際のところはどうなのだろうか。
会場入ると初っ端に『愛はとこしえ』(2004-2007)の連作。160mm×130mmほどのキャンバスをびっしりと埋めるモノクロのドローイングは、マーカーペンで即興的に描いた原画を原寸でシルクスクリーン化したもの。50点ものバリエーションがそれぞれに禍々しい美しさを放ちながら大部屋の四方に整然と居並ぶ様子は圧倒的だ。
他の作品で個人的に特に印象深かったのは『神を見つめていたわたし』、『青春を前にした我が自画像』、『青い目の異国で』(全て2011)のペインティング3連作。主に銀と黒の絵具で戯画的に力強く描かれたポートレート。
上は立体作品『チューリップに愛をこめて、永遠に祈る』のシリーズ。下の写真も同じく。展示室中ここだけは写真撮影OKだった(別アングルの写真1/写真2/写真3/写真4)。
下は草間氏のサイン。
下は赤い水玉のバルーンやFRPが設えられたチケットカウンター手前のアトリウムの様子(別アングルの写真)。
下は1Fエントランスロビーの手前屋外の風景。しだれ桜をバックに夕空へとのびる赤い水玉。さながらテーマパークの様相だ。
近作の平面作品を中心に据えた直球の展示内容は2004年の『クサマトリックス』や『草間彌生 - 永遠の現在』とはまた異質の凄みを感じさせるものだった。見逃さなくて良かった。