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都市とデザインと : 銀座・UNIQLOとDOVER STREET MARKET GINZA

2012/3/23。『マスターズクラフト』パレスホテル東京の現場を出て銀座へ移動。久々の『ランブル』でスマトラのカフェノワールとランブレッソをいただいてから『SHISEIDO THE GINZA』(2011/内外装デザインはKDa)を1Fのみ視察。さらに今年3/16にオープンしたばかりの『ユニクロ』銀座と、川久保玲氏(コムデギャルソン)のディレクションによる『ドーバーストリートマーケットギンザ』(以下DSMG)をじっくりと拝見した。それぞれギンザコマツのテナントとして東館(ユニクロ)と西館(DSMG)をほぼ専有する大型店。

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上の写真は中央通りに面した『ユニクロ』銀座のエントランス。こちらは上階を見上げたところ。12Fまで全部ユニクロ。フロア面積は世界最大とのこと。インテリアデザインはWonderwallこちらは1F左側からの全景。正面にLEDディスプレイの列柱を見ながら、フロア中央に据えられた巨大なガラスケース状のショーウィンドウ脇を抜けるようにしてエスカレーターへ。

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2Fの中央もまたガラスケースで占められ、その内部は1Fを見下ろす吹き抜けとなっている。上がその全景。面発光する天井と床に挟まれ、垂壁や梁型を覆う鏡面のステンレスが回転するボディの群れを増殖して見せる。大胆、かつシンプル極まりない仕掛けだ。

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さらに圧巻なのが11FのUTストア。上がそのフロア中央からの全景。天井は鏡面仕上げ、床はバイブレーション仕上げのステンレス。左右には食品庫を思わせるステンレス扉のショーケースで埋められ、フロアには分厚い透明アクリルの棚什器が整然と並ぶ。

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上はやや斜めからの全景。ショーケース上部にあるジェニー・ホルツァーばりの赤いLEDディスプレイが天井面に写り込む。こちらはアクリル棚単体の様子が分かる写真。こちらは壁側ショーケースのディテール。シャープなことこの上ない。

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上は10Fのユニクロ×アンダーカバー。ウッドフローリング、オリジナルのカーペットや壁紙、ペンダントライトなどを用いてカジュアルで家庭的な雰囲気に。こちらはその別の位置からの写真。こちらは12Fのイベントフロア。

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4Fと7Fにはすずらん通りをまたいで西館『DSMG』へ繋がる連絡通路がある。上は4F連絡通路の『ユニクロ』側から『DSMG』側を見たところ。アーチ状の造作は亜鉛メッキのスチールで仕上げられている。ナイス駄洒落(亜鉛メッキの別称はユニクロメッキ)。こちらは7Fにある『ローズベーカリー』銀座。下はすずらん通りに面した1Fの様子。

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『DSMG』の売場はコムデギャルソンと他の数多くのファッションブランドとのコラボレーションで構成されている。貧乏人には手の届かない値札がほとんどではあったものの、今や大型店からはほとんど失われてしまっているファッション特有の高揚感を本当に久しぶりに味わうことができて実に気分が良かった。インテリアの様子は公式ホームページ『FRAME』の記事に詳しい。写真やテキストでは面白さを伝えることは難しいが、内装屋諸君は必見だ。何しろ内装屋は絶対にやらない(でも内装屋しか気付かない)であろうクレイジーなディテールが満載なのだ。

それにしても、名店として知られたギンザコマツを舞台に繰り広げられるファストファッションとハイファッションの両雄による意地のぶつかり合いは、まさに真剣勝負の凄まじさだった。片方では5000円のジャケットが、もう片方では50万円のジャケットが、それぞれの美学と哲学を持って対等に商われている。思わず目眩がしそうなこのギャップこそが、現在のファッションの在り方であり、また銀座と言う場所の在り方でもあるのだろう。

これが21世紀なんだな、と強烈に印象づけられるふたつの店だった。

UNIQLO GINZA
DOVER STREET MARKET

2012年04月08日 03:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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